自治体広報で取り組むタイアッププロモーション!ポイントや事例を紹介
2023/10/10
「ふるさと納税」やキャラクター・SNSの活用等、地域の特色を活かした自治体による広報・PR活動が盛んです。「シティプロモーション」という言葉も生まれ、地域の活性化が課題の地方自治体にとっては広く魅力を伝える広報活動はいまや需要な活動の一つと言えます。その中では様々な企業やコンテンツ、例えば海外でも人気のアニメや漫画とタイアップすることで海外観光客の誘致などインバウンド需要を生み出す自治体も現れています。
今回のブログではそんな自治体広報・シティプロモーションの起爆剤として注目されているタイアップについて、主に人気のアニメ・マンガのケースに注目してそのメリットや事例を紹介します。
実際に自治体の広報に携わっている方や、新しい切り口や見せ方を検討している方は是非参考にしてください。
目次
自治体広報でタイアップが注目されている理由
前提として何故タイアップが自治体に注目されているのか、特に重要な2点に絞ってご紹介します。
新しい層への認知拡大
タイアップのメリットの一つは新しい層に認知を拡大できることです。企業同士のタイアップで言えば自社の既存顧客だけでなく、タイアップ先の企業の顧客にもアプローチできるため、新しい見込み顧客を生むことができます。
タイアップ先がアニメ・マンガの場合、そのファン層にもタイアップがきっかけで認知を広げられる効果があります。さらに、作品と関連したキャンペーンやイベントを開催することでより深く自治体そのものの魅力を伝えることができます。
取り組みへの理解促進
地域振興には自治体広報に携わる広報担当者だけでなく、地域住民の協力も必要です。これまで成功したタイアップの中には住民からの提案で実現したタイアップや、後ほど紹介する地元から発信したコンテンツに着目して生まれたタイアップもあります。
また、人気コンテンツをきっかけに住民自身も気が付かなかった地域の取り組みや魅力への理解が高まり、地域振興へのモチベーションを高めることに繋がります。
自治体のタイアッププロモーション事例
国内外で人気の日本アニメ、その舞台になった土地や関連のある地域を「聖地」化して観光客の誘致に紐付ける「アニメツーリズム」は平成29年(2017)内閣府主導の「クールジャパン」に関する報告書の中で提言されています。
アニメツーリズム:『君の名は』『北斗の拳』
国内外で人気の日本アニメ、その舞台になった土地や関連のある地域を「聖地」化して観光客の誘致に紐付ける「アニメツーリズム」は平成29年(2017)内閣府主導「クールジャパン」に関する報告書の中で提言されています。そこでは、2017年に当時大ヒットした新海誠監督作品『君の名は』を例に、舞台となった岐阜県飛騨地方のアニメツーリズムに関する取り組み、地域感の連携に注目しています。
また、これまでの「アニメツーリズム」では作品が公開された後にファンが「この作品の舞台はこの場所だ!」と気がついて後から「聖地化」するパターンから始まりましたが、現在では作品の公開時に舞台となる場所を公開することで自治体とタッグを組んだキャンペーン展開も少なくありません。
さらに、作品の舞台としてだけでなく、北海道北斗市と人気漫画『北斗の拳」や佐賀県と人気RPGの『サガシリーズ』のように名前の親和性などのユニークなタイアップも生まれています。
「北斗の市」×「#北斗の拳」
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ただファンを誘導するだけではなく、地元の宿泊業者や飲食店も連携して作品にちなんだメニューの提供や特別なデザインの部屋を準備することで、体験したファンによるSNSへの拡散も期待できます。
地元発信コンテンツとのタイアップ:岐阜県多治見市『やくならマグカップも』
外部から発信されたコンテンツで始まるタイアップだけでなく、コンテンツ自体が地元発信のケースも生まれています。
「美濃焼」の生産地として有名な岐阜県多治見市は陶芸部の高校生を描く『やくならマグカップも』の舞台となっており、様々なタイアップキャンペーンが展開しました。このタイアップはなんといっても作品が地元の企業発信コンテンツであった点が特徴です。
元々は地元の魅力を広げる試みとして、地元企業が漫画を自治体関連施設や地域の協力してくれる店舗にフリーペーパーとして配布していました。この漫画が徐々に大都市の書店やアニメ関連ショップでも配布されたことで話題になり、『世界名作劇場』や『ちびまる子ちゃん』で有名な日本アニメーションの提案で企画・アニメ化に至りました。
アニメ化の際には出演声優が実際に多治見市を訪れる様子も放送するなど、地元発信作品であることの強みを活かしたユニークなタイアップも注目されました。
第17回声優アワード:「やくならマグカップも」が特別賞 “聖地”多治見を盛り上げる#声優アワード#やくもtv #やくも#やくならマグカップも#田中美海 #芹澤優 #若井友希 #本泉莉奈https://t.co/FUJ9UYBcKK
— mantanotaku (@mantanotaku) March 11, 2023
アクアスターの携わった自治体のタイアッププロモーション
高知県×竜とそばかすの姫 WEBサイト制作
アクアスターでは自治体の広報活動・シティプロモーションにも様々な形で携わっています。従来のビジュアル制作の強みや人気アニメ・マンガ版権に関わってきた経験を活かして、タイアップに関わるクリエイティブも得意としています。
2021年公開の細田守監督作品「竜とそばかすの姫」の舞台となった高知県による地域活性化タイアップ企画では、スペシャルタイアップサイトのデザインとコーディングを担当させていただきました。詳しくはこちらからご覧ください。
また、タイアップ先の選定や様々なタイアップキャンペーンそのものもの企画立案から運用まで携わってまいりましたので興味のある方は是非下記のページからご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は自治体広報の起爆剤としてのタイアッププロモーションを紹介しました。ポイントとしてはタイアップ先の知名度や人気だけでなく、地域との親和性があるかどうかが重要です。親和性が高ければ高いほど、ファンの行動を促進するだけでなく地域住民の協力も自然な形で得ることが期待できます。
そのため、今後はご紹介した『やくならマグカップも』の事例のように、地域発信コンテンツによるタイアップも増えるかもしれません。
アクアスターではタイアップ、特に今回ご紹介したようなアニメや漫画といったコンテンツとのタイアッププロモーションを得意としております。タイアップ先の選定から版権元との連携だけでなく、これまでのビジュアル制作の強みを活かしたクリエイティブ制作まで一気通貫した対応が可能です。
「地元の特産品や観光名所と親和性の高いタイアップを考えて欲しい」
「タイアップしたいコンテンツ先へ刺さるような企画を立てたい」 等
自治体広報・シティプロモーションの新しい切り口として、タイアッププロモーションをご検討の方はお気軽にご相談ください。
また、タイアッププロモーションの効果を高めるAR/VR等のデジタルコンテンツの開発や映像・アニメーション制作も行っております。現在様々な自治体関係者や大手業界団体の皆様からもお問い合わせを頂いており、実績は多岐に渡ります。タイアップ含めてプロモーションで新たな切り口や見せ方が欲しい…とお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。