ゲーム業界の「プラットフォーム」とは? 主な種類と特徴を紹介!
2023/09/12
先日のブログではゲーム業界の今後の動向についてご紹介しました。その際にプラットフォーム別の市場規模やユーザーについて触れました。ゲーム業界には様々なプラットフォームが存在し、それぞれが様々な特色を持っています。
今回のブログでは、このゲーム業界の「プラットフォーム」に注目して、その定義やプラットフォームの種類・特徴についてご紹介します。
ゲーム業界の「プラットフォーム」とは
従来、プラットフォームとは広くコンピューター関連の用語として、システムを動かすためのベースになる仕組みを指していました。私達がPCで使うWindowsやMacOSといったOSもその一つです。また、様々なコンテンツの中心となるYahoo!やGoogle、Amazonも現在ではプラットフォームの一つと位置付けされています。
現在ゲーム業界では、主にゲームを遊ぶための環境、デバイスを「プラットフォーム」と呼んでいます。Nintendo SwitchやPlayStationといったゲーム専用のデバイスはもちろん、身近なスマートフォンもゲームのプラットフォームの一つです。また、近年ではオンライン上でゲームの購入やプレイが可能なサービスもプラットフォームの一つとして広く捉えられています。
プラットフォームの重要性
ゲーム会社は、どのプラットフォームでゲームを発売するかを市場規模やデバイスで実現可能な技術を加味した上で決定します。見込んだゲームシステムやCGやアニメーションといった表現が実現可能かどうかの検証も重要です。
また、同一のタイトルを複数の家庭用ゲーム機、またはPCと家庭用ゲーム機等複数のプラットフォームで遊べるように開発する場合もあります。それぞれの環境で問題なくゲームが稼働するかの開発と検証が必要となるため、開発期間やコストは増えますがその分複数のプラットフォームで幅広いユーザーへ届けることができます。
プラットフォームの種類
次に現在主流となっている3つのプラットフォームを紹介します。
家庭用ゲーム機/コンシューマー
Nintendo Switch、PlayStation、Xboxに代表されるのが「家庭用ゲーム機」、または「コンシューマー」と呼ばれるプラットフォームです。
この「コンシューマー」は日本独自の言葉と言われています。
コンピュターゲームが生まれた当初は、ゲームセンターや喫茶店に設置されているアーケードゲームが主流であり、ゲーム会社の顧客は法人や事業者が中心でした。その後、一般の消費者が顧客になる家庭用ゲーム機が普及すると、顧客を区別する形で消費者を意味する「コンシューマー」という呼び名が定着したと言われています。
「ファミ通ゲームソフト・ハード売上ランキング2022年報」*1によれば、2022年の段階でNintendo Switchが国内の累計販売トップであり、次点のPlayStation4,PlayStation5の販売台数を大きく上回っています。*2
PlayStationシリーズの最新機種であるPlayStation5は発売当初に入手困難な状況が続いていました。2023年9月現在では品薄状態が解消され、『ファイナルファンタジー』『アーマードコア』等の人気シリーズの発売も後押しして、今後販売台数が伸びることが予想されています。
Microsoftが手掛けるXboxシリーズも、『Fallout4』や『Skyrim』といった世界的大ヒットシリーズを開発するベセスダ・ソフトワークスの最新作『Starfield』をコンシューマーとしては独占でリリースするなど、そのシェアの拡大を図っています。
前回のブログでもお伝えしたように、市場規模としてはモバイルゲームが上回るもののアクティブなゲームユーザーを中心に今後さらに盛り上がりが予想されます。
*1:https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/210326a
*2:https://kadokawagamelinkage.jp/news/pdf/news230111.pdf
モバイル
現在、国内外共にゲーム市場の中心になっているプラットフォームがスマートフォンを中心とするモバイルです。
モバイルでは大きくiPhoneに搭載されている「iOS」と様々なメーカーのスマートフォンに搭載されている「Android」の2つのOSが主なプラットフォームとして挙げられます。
アウンコンサルティング株式会社の調査*3によれば、2022年の時点で国内のスマホのシェアはiOSがシェア6割と頭一つ抜けた形になっています。比例する形で、ゲームのプラットにおける年間収益でも国内モバイルゲーム市場のシェアの60%をiOSが占めているとSensorTowerのレポート*4では伝えられています。
一方、世界的に見るとAndroidを搭載した低価格なスマートフォンのシェアが拡大しています。日本の通信業者も格安SIMを搭載したAndroidスマートフォンを展開していることから今後はよりAndroidもシェアが伸びてくることも予想されます。
*3:https://www.auncon.co.jp/press/release/2023-02-08/
*4:https://sensortower.com/ja/blog/state-of-mobile-games-in-japan-2022-report-JP
PC
近年、プラットフォームとしてのPCにも改めて注目が集まっています。
家庭用ゲーム機が普及する以前は、自宅でゲームを楽しむためにはPCが必須でした。家庭用ゲーム機やモバイルの普及とともにシェアは減少するものの、性能を満たしていれば様々なゲームが遊べる汎用性と「Steam」を初めとするオンライン・プラットフォームによってユーザーからもメーカー側からも注目されています。
ゲームメーカー側も家庭用ゲーム機のタイトルをPCでリリースし、人気タイトルを多言語に翻訳にしてPCプラットフォームで配信する等の海外を見越した動きも目立ちます。
PCでの展開は他プラットフォームと比較してメーカー側の裁量も多く、自由度が高いため海外の大手ゲームメーカーは自社のプラットフォームを立ち上げる会社も現れています。
さらに、Steamを運営するVALVEがSteamのゲームをそのまま遊べる「Steam Deck」というデバイスを独自に発売し、PCメーカー大手のレノボも携帯ゲーミングデバイス「Legion Go」を来年11月に発売するなどPCをベースとしたデバイスの多様化も注目されます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はゲーム業界におけるプラットフォームについて紹介しました。
今回は特にシェアの大きい「家庭用ゲーム機」「モバイル」「PC」について取り上げましたが、近年話題の「VR」やエヌビディア等が展開する「クラウドゲーミング」、ゲームセンター等の「アーケード」等他にも注目すべきプラットフォームがあります。
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