今さら聞けない?「ソーシャルリクルーティング」のポイント・注目事例を紹介
2025/12/11
今月は新卒採用をテーマに主要なトピックをご紹介してきました。そこで度々触れてきたのが、近年の新卒採用における「SNSの重要性」です。そこで今回はその象徴とも言える「ソーシャルリクルーティング」について、特徴やメリット、押さえておきたいポイントなどをご紹介します。 改めてSNSを活用したいとお考えの方や、SNS向けの採用コンテンツを検討している方はぜひおさらいの意味も含めてご覧いただければと思います。
目次
ソーシャルリクルーティングとは?
SNSを通じた「双方向」のコミュニケーション
一般的にソーシャルリクルーティングとは主に企業がInstagram、TikTok、X(旧Twitter)、LINEなどのSNSを活用して行う採用活動の総称です。国内では2010年代ごろからSNSの普及と共に広く浸透してきました。
従来の採用活動は、ナビサイトなどを通じて企業側から一方的に情報を届ける「広告型」が中心でした。しかし、ソーシャルリクルーティングの最大の特徴は双方向でのコミュニケーションが可能であることです。
- 企業側: SNSを通じて、日常の風景や社員の素顔をリアルタイムで発信
- 学生側: 「いいね」やコメント、DMで気軽に質問や反応ができる
この双方向性は単に「情報を発信する側」と「受け取る側」というコミュニケーションにとどまりません。企業と学生の信頼関係を築くためのコミュニティ作りという意味合いも強くなっています。

ソーシャルリクルーティングの3つの特徴
ソーシャルリクルーティングには主に以下の3つの特徴があります。
学生が求めるリアルな情報の発信
ナビサイトや採用サイトとは異なり、SNSでは採用担当者が気軽に写真や動画を投稿できます。普段のリアルなオフィスの様子や社員の姿を学生に発信することもソーシャルリクルーティング一つです。ある調査によると、約66%の就活生が選考を進むうえで「社員の雰囲気」を重視すると答えていることから、SNSでの発信を通じて実際に働く際のイメージを持ってもらえるようになります。
参照:株式会社リソースクリエイション「SNS就活についての実態調査」(2023年)
潜在層へのアプローチ
SNSにはユーザーの検索履歴や関心事に合わせてコンテンツが表示される仕組みがあるため、企業名を直接検索していなくてもその業界に興味がある学生にも情報が届く可能性が高まります。
近年の新卒採用は学生数の減少などの影響で「売り手市場」の傾向にあります。そのため各企業は「なんとなく業界や業務に関心がある」層や本格的に就活を始めていない大学1〜2年生といった「潜在層」にもアプローチをし、早期から認知を拡大することが重要です。
拡散力による認知拡大
SNSの大きな特徴の一つは、話題になった投稿が一気に広まる「拡散力」です。たとえ知名度が低いニッチな業界や業種であっても、投稿コンテンツが話題になることでSNS上の露出が増え、SNS以外のメディアにも取り上げられることも期待できます。
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例えば、2020年に若手人材の採用コンテンツとしてTikTokにアカウントを開設した大京警備保障株式会社は社長や経営陣が登場するユニークな動画の投稿を行い、開設したその年にフォロワー100万人を突破しました。その結果、これまで数百万円規模のコストをかけた求人広告でも獲得が難しかった、20代~30代の若年層からの応募が増加しているとのことです。
大京警備保障 @dkykeibi_tokyo は、#PremierePro で動画内製化を実現しています。
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— アドビ クリエイティブ クラウド (@creativecloudjp) August 30, 2022
ソーシャルリクルーティングの注目事例
下記の事例はアクアスターが手掛けた事例ではございません。ご了承ください。
新光重機株式会社:Xでのバズる投稿で話題
千葉県の建設機械レンタルメーカーの新光重機株式会社では人材採用を目的として2018年からX(当時はTwitter)アカウントを開設し、重機ならではのユニークな投稿や重機と流行を合わせた投稿でバズりました。フォロワー数は2025年12月10日現在で6万7000人を超え、新卒採用でも少数派だった女性の応募が年々増えているとのことです。
. ↑↑↑↑↑
弊アカのバズツイート等をハイライトにまとめております!ぜひご覧ください! pic.twitter.com/yH9Jlqu5sx— 新光重機株式会社【公式】建機レンタル (@shinkojuki) April 29, 2024
Zenken株式会社:Instagramの投稿画像に情報を効果的に盛り込む
Webマーケティングや海外人材事業を手掛けるZenken株式会社では新卒採用専用のInstagramアカウントで、会社の雰囲気が分かる写真や動画を投稿するだけでなく新卒社員のブログやインタビュー記事など読み応えもあるコンテンツを定期的に投稿しています。
社員の働き方や会社の福利厚生などのリアルな情報も自然と得られることで、学生の会社への関心度も高まるアカウントと言えます。
まとめ
今回はソーシャルリクルーティングについてご紹介しました。
現在の新卒採用は早期化という傾向もあり、学生が長い時間をかけて各企業の雰囲気やリアルな仕事内容などの情報収集を行っています。ソーシャルリクルーティングはその際に双方向性を活かして企業への関心度を高め、母集団の形成やミスマッチの解消も期待できそうです。
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