自治体からも注目!アニメ・マンガとタイアップ 絶対に押さえたい3つのこと
2024/05/20
今月は主に自治体の課題を解決するための動画や漫画、といった様々なクリエイティブについてご紹介してきました。その中でも人気のアニメやマンガといったコンテンツとタイアップしたPRやイベントへの集客は様々なメディアでも取り上げられるなど、一般的な手法になりました。
アクアスターでもこれまで様々なアニメ・マンガとのタイアップ企画を担当させていただいており、現在も頻繁にご相談をいただきます。そこで今回は主にアニメやマンガとのタイアップの際に「ここだけは押さえておきたい!」というポイントを3つに絞って解説します。
タイアップに取り組みたい!でも、経験が無いので不安…という方にもまず初歩として押さえておきたい心構えの点になりますので、まずは気軽にご覧になって頂ければと思います。
目次
タイアップの打診・依頼はお早めに:遅くとも半年前?
これまでも弊社のブログで度々取り上げてきたタイアップですが、繰り返しお伝えしてきた点の一つがこのスケジュールに関する点です。アニメやマンガとタイアップする際には、その権利を持ついわゆる「版元」に許可を得たうえで進行することになりますが、この版元への打診はスケジュールに余裕を持って行うことを心がける必要があります。
先行して同時期に競合他社とのタイアップが決まっていることも?
人気のタイトル、特に現在放送中であったりこれから公開されたりする人気作の続編などは早くからタイアップ先が既に決定してしまっており、競合する企業や団体と既にタイアップが決まっている…というケースも少なくありません。
制作および版権監修チェックのスケジュールが間に合わない?
タイアップは許可を取って終了…ということではなくその後タイアップする際に使用するビジュアルやデザインの制作が必要です。また、その制作したビジュアルが作品のテイストとかけ離れていないか、レギュレーションに沿っているか等を版元が確認する期間も大切になってきます。これらのスケジュール感を踏まえて、早めの打診が重要です。
作品にもよって前後しますが新作や人気作ということであれば1年前からその打診を初めることも少なくありません。遅くとも半年前には打診しておく、というスケジュール感を念頭に置くことが重要です。
「なぜその作品とタイアップするのか?」を考える
前段でスケジュールについてお話しましたが、一方でとにかく人気作・話題作に早めに声をかけてタイアップをすればいい!…ということではもちろんありません。
作品の世界観とマッチしているか?
タイアップの許可を出す版元は、その作品のストーリーやキャラクター、世界観が壊されないかどうかを重視します。例えばキャラクターが本編では言わないようなセリフをタイアップ先の広告で言っていたり、ストーリーの前提が覆されてしまうような設定でキャンペーンビジュアルが作られたりしていたら、本編の世界観そのものが崩れてしまいます。そして作品本編のファンはもちろん、作品をあまり知らなかった層の人がそのキャンペーンを目にしたときに「ああ、あの作品はああいう世界観なのか」と誤った理解が広まることも版元としては避けたい事態です。
作品が扱っているスポーツと関連性がある、登場人物の属性(学生、サラリーマン、主婦…)と関連性がある、舞台となっている場所と関連性がある(自治体)等…作品への理解が重要になります。
*アクアスターでは映画『竜とそばかすの姫』の舞台となった高知県とのスペシャルタイアップサイトのデザイン・コーディングを担当させて頂きました。
ファン層とターゲットが一致しているか?
作品の世界観と同じく、その作品のファン層とタイアップキャンペーンのターゲット層が一致しているのかどうか?という点も非常に重要です。
タイアップの最大の強みは作品のファン層を中心に認知拡大、キャンペーンへの誘導ができることです。そのため、キャンペーンのターゲット層とタイアップ先の作品のファン層の見極めは非常に重要です。
この点は版元にとっても重要なポイントになってきます。作品そのものを知ってもらうためにも、タイアップキャンペーンは効果的な露出の場です。特に新作の公開や放送中の作品に関しては、タイアップキャンペーンを通して、作品のファンとなりうるターゲット層に訴求できることは大きなメリットと言えます
何をどこまでの範囲で実施したいのか?
より実務的・契約的な側面になってきますが、タイアップを「何を・どこまで」行うのかを事前にしっかり想定しておくことも非常に重要です。
何を→タイアップキャンペーンで使用するビジュアルについて
タイアップする場合には当然ですが作品のビジュアルが前面に出てくることになります。その際に既存のマンガやアニメで制作されたコマや映像を使うのか?といった素材の話が重要になってきます。特に新たに描き起こす必要が場合などはそれを制作するスタッフとチェックする版元のスケジュールをすり合わせる必要があるからです。
作品によっては既存の素材をメインで使って欲しい、描き起こす場合には特定のスタッフでのみ可能…など要望が発生することもあります。キャンペーンで使いたいもの、その前提を版元とも慎重にすり合わせることが大事です。
さらにはアニメ作品とのタイアップで声優さんによるセリフを新たに収録…という場合にも声優さんご自身のスケジュール調整、収録の段取りも重要になってきます。
アクアスターでは地方競馬全国協会と人気アニメ『ポプテピピック』とのタイアップ企画用キービジュアルとグッズ制作を行っています。タイアップ用に描き起こされたビジュアルとしてSNSでも話題になりました。
どこまで→タイアップの期間、媒体…
そして「どのぐらいの期間で、どの媒体で展開するのか?」という基本的な点も、希望と併せてあらかじめすり合わせておくことが重要です。
冒頭でスケジュールの打診を早めに行っておく点をお話しましたが、想定していたタイアップキャンペーンの期間が既に競合や類似の商材を扱っているクライアントと被っている…ということでその効果が薄まってしまう、または許可そのものが下りないということも考えられます。
また、「この媒体で使用する想定ではなかった/その前提であれば許可していなかった」といった版元との契約トラブルも避けるためにも詳細のすり合わせが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はタイアップを行う際に最低限押さえておきたい3つのポイントについてご紹介しました。
- タイアップの打診はお早めに:遅くとも3ヶ月~半年前?
- なぜその作品とタイアップするのか?
- 何をどこまでの範囲で実施したいのか?
実際の場面ではより具体的な内容も含めて検討する必要がありますが、特に「タイアップを検討する前段階」に抑えておくと、版元とのコミュニケーションもスムーズになりますのでぜひ参考にして頂ければと思います。
アクアスターでは様々な人気ゲームやアニメの版権ビジュアルを手掛けることは勿論、その強みを活かしたタイアッププロモーションの企画から制作に至るまでのご提案が可能です。コンテンツの提案は勿論ですが、必要となるビジュアルを版権元様の監修をクリアするクオリティで制作することも一貫した対応が可能です。
また、作品の魅力を活かしたARコンテンツやファンを引き付けるWebコンテンツの開発も得意としております。
「タイアップしたいコンテンツは決まっているが新しい見せ方を提案してほしい」
「そもそもタイアップ先として最適な、ターゲットに訴求できる作品を提案して欲しい」など
コンテンツとクリエイティブへの知見が高いスタッフがゼロからご提案させていただきます。