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イラストピック

今話題!言葉の壁を取り除くピクトグラムとは?

2021/08/04

ピクトグラムとは

ピクトグラムは(Pictogram)日本語に訳すと「絵ことば」と略され、主に情報を伝えるときや注意を促すときに文字を使わずに使われる記号です。1900年代から欧米の交通標識等で原型が生まれており、日本では1964年に開催された東京オリンピックでの利用をきっかけに広く普及し始めたと言われています。近年では、インバウンド観光客にも分かりやすくするために日本独自のピクトグラムの規格であるJIS規格の改正原案作成委員会で議論が行われたり、2021年に開催された東京オリンピックではピクトグラムを再現したパフォーマンスが行われるなど、改めてピクトグラムが注目を浴びています。

伝わりやすいピクトグラムの条件とは?

ピクトグラムには複数の規格があり、それぞれデザインのルールが定められています。日本では先程もご紹介したJIS(日本産業規格 以下JIS)が主に使用され、国際的にはISO(国際標準化機構 以下ISO)や1974年に米国運輸省(DOT)がアメリカグラフィックアート協会(AIGA)に依頼して制作されたAIGAピクトグラム(DOTピクトグラムとも呼ばれる)があります。

多くのピクトグラムがある中で、伝わりやすいピクトグラムの条件として共通な点が3つ考えられます。

  • すべての人に意味が正しく伝わること
  • 視認性に優れていること
  • 公共性を持ったデザインであること

経済産業省が2017年に公開していた調査データによると、JIS制作のピクトグラムとISO制作のピクトグラムでは、表現が異なり理解度に差が出ていることが明らかになっています。また、文化によってもピクトグラムの理解度が異なり、日本人はJISの温泉マークがわかりやすいというデータが出ていますが、海外の方には、ISOの温泉マークがわかりやすいというデータが出ています。

このことから、ピクトグラムには言語や文化が違う外国籍の方や文字が読めない子供、お年寄りなど幅広い年齢に意味が伝わるデザインでなければなりません。そして、公共の場所で長期間多くの人に見られるため、掲示される場所になじむデザインが求められます。その為、2020年の東京オリンピックを見据えてJIS規格のピクトグラムに様々な改定がなされており、今後様々な施設での浸透が見込まれます。


経済産業省  JIS 図記号と ISO 図記号とのアンケート調査結果(理解度)

ピクトグラムを使用するメリット

ピクトグラムを導入することによって、言語を使用しないノンバーバルコミュニケーションが可能になります。素早く大勢の人に必要な情報を伝えることが可能な点から、人が集まる公共施設への導入は欠かせません。

日本でピクトグラムが普及したのは、1964年の東京オリンピックで多くの外国人を受け入れる際にスムーズに誘導することを目的としたことがきっかけでした。この大会がきっかけで日本以外の様々な国際的なイベントでもピクトグラムが採用されたとも言われています。

現在、アクアが参画している静岡県裾野市独自の次世代型近未来都市構想「スソノ・デジタル・クリエイティブ・シティ構想(SDCC 構想)」でも、ノンバーバルコミュニケーションをとるためにピクトグラムの導入を予定しています。
プロジェクト実施に向けて9月4日に実証実験を行い、 最終的に実証実験で得られた住民のリアルな声を元に、 裾野市の公共施設で使用されているピクトグラムやサインの改訂を目指します。

まとめ

現在TwitterYouTubeでパロディ作品が創られるなど「ピクトグラム」という言葉があらためて注目されつつあります。しかし、導入する際は、温泉マークのように日本の文化に不慣れな人にも伝わるかなどを考慮しつつその場所にあったピクトグラムを導入することが大切になります。

▼ピクトグラムに関するプレスリリース

アクアのスマートシティプロジェクト発進。裾野市のSDCC(スソノ・デジタル・クリエイティブ・シティ)コンソーシアムへ参画

 

Topics:イラスト制作

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