動画広告が重要な理由 メリットやポイントを紹介!
2023/10/31
様々な広告手法が生まれている中、その重要性が高まっているのが「動画広告」です。
従来のTVCMだけでなくPCやスマートフォンといったメディアでも動画広告に触れる機会は増え、大手広告代理店の電通が発表した調査結果*1でも2022年から23年にかけて動画広告市場が拡大傾向にあることが報告されています。
今回の記事では主にインターネット等で発信される動画広告についてその重要性やメリットについてご紹介します。
動画を活用した施策に興味はあるが中々取り組めていなかった方や、今後実写映像やアニメーションを活用した施策を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
成長する動画広告市場-SNSを中心に接触時間が増加
冒頭でも紹介した「2022年日本の広告費 インターネット広告媒体費詳細分析」によると、2022年の日本の総広告費は1947年に分析を開始して以来最高の7兆1,021億円と予測されています。
その伸びを支えているのはインターネット広告費の拡大(前年比114%)であり、特に動画広告の拡大が顕著です。
動画広告、主に動画コンテンツの前後や間に表示される動画広告(インストリーム広告)やウェブページ内で再生される動画広告は2022年に5,920億円(前年比115%)まで拡大していると予測されました。さらにこの傾向は一時的なものではなく、2023年には6,852億円まで増加するとされています。
この背景には、動画再生を実現するための環境の整備(高速通信やスマートフォンなどのデバイス)が整ってきたことに加え、特にX(旧:Twitter)やYouTubeに加えてTikTokやInstagramなどの動画コンテンツを共有できるSNSの普及があると考えられます。
引用:総務省情報通信政策研究所『令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査』
総務省情報通信政策研究所が2023年に実施した統計によるとインターネットを利用している時間の中でも「動画投稿・共有サービス」「ソーシャルメディア」に触れている時間が全世代を通して長く、SNSを介した動画でのアプローチ重要であることが伺えます。
動画広告のメリット
動画広告には様々なメリットが存在しますが、代表的な2点についてご紹介します。
動画広告は端的に多くの情報を伝えられる
動画広告の最大のメリットは文字や静止画と比べて動画が多くの情報を一度に伝えられる点です。愛知大学の伊藤博文教授が2008年に発表した論文*2では動画が持つ情報量が静止画の30倍、文字情報の約112倍にもなり得ると試算しています。
文字や静止画のみで構成された広告よりも、短い時間で多くの情報を一度に伝えられることから広告としてもインパクトのあるアプローチが可能です。
動画広告は発信する媒体・プラットフォームが多彩
動画広告は発信できるプラットフォームが多彩であることもメリットの一つです。
YouTubeを初めとする動画共有プラットフォームは勿論ですが、TikTok等のショート動画共有プラットフォームなど人々が触れる機会も増えたSNSには動画広告が多く配信されています。
これまで動画広告の中心であったテレビ業界でも、人気番組配信やスポーツ中継をネット配信で行うプラットフォームを広げており、結果として動画広告が広く露出されることに影響しました。
動画広告の掲載媒体
動画広告の掲載・配信には、大きく分けてオンラインとオフラインの2つの形式が想定されます。それぞれのメリット、デメリット、代表的な媒体例を国内を中心員簡易的にまとめています。
オンライン媒体:SNS,動画配信サイト…
メリット
- 幅広いターゲティング:年齢、性別、地域、興味関心など、詳細なターゲティングが可能
- 費用対効果:露出の量によって前後しますが比較的低コストで多くのユーザーにリーチできること
- 効果測定が容易:視聴回数、クリック率など、詳細な効果測定が可能
- リアルタイム配信:広告クリエイティブの変更や配信停止をリアルタイムで実施できる
デメリット
- 競合が多い:他の広告との競争が激しく、目立たない可能性がある
- スキップされる可能性:ユーザーが広告をスキップする可能性がある
- 視聴環境の影響:視聴環境によっては、音声が聞こえない、画質が粗いなどの問題が発生する可能性がある
代表的な媒体事例
- YouTube
- X(旧Twitter)
- TVer
- ABEMA etc
オフライン媒体
メリット
- インパクト:大画面で高音質な動画を配信するため、高いインパクトを与えられる
- 特定のターゲットへの訴求:イベント会場など、特定のターゲットに集中して広告を配信できる
- 没入感の高い体験:VRなどの技術を用いることで、没入感の高い体験を提供できる
デメリット
- コスト:オンライン媒体に比べて費用が高くなるケースもある
- ターゲティングの制限:オンライン媒体ほど詳細なターゲティングができない
- 効果測定の難しさ:視聴回数などの厳密な効果測定が難しい
代表的な媒体例
- デジタルサイネージ
- 映画館
- イベント会場
- 交通広告 etc
動画広告のポイント
様々なメリットを持つ動画広告ですが、その制作にはいくつかのポイントを抑える必要があります。動画としてのクオリティは勿論、これまで挙げた動画広告を取り巻く環境を踏まえることも重要です。
媒体によって最適なプランニングを行う
先程、動画広告のメリットとして配信されるプラットフォームが多彩であることをご紹介しました。プラットフォームや広告の形式によっては、視聴される形式・タイミングや動画そのものの仕様が異なります。その為、媒体の特性を踏まえた上で動画のプランニングを行うことが必要です。
先ほど紹介したインストリーム広告(動画の前後、再生途中に挟まれる動画広告)の中には、そもそも動画の尺が5~6秒と短いものも少なくありません。またTVCMのように15秒~30秒と長い場合でも数秒でスキップが可能になる場合もあります。そのため、できる限り短い時間且つ動画の冒頭で興味を引き付ける演出が必要です。
さらにTikTokやYouTubeのショート動画のように、スマートフォンでの視聴に最適化された媒体も広がっています。そのため、TVや映画のような従来の横長の映像とは異なるアングルや構図、文字の入れ方が必要です。
動画のSEO対策『VSEO』
制作した動画を広告として配信する場合もあれば、1動画コンテンツとしてYou TubeやTikTokに共有する施策も増えています。その場合には、検索サイトなどで検索結果の上位に上がる対策も必要です。この対策はWebサイトのSEO対策と紐づけて動画検索エンジン最適化「VSEO(Video Search Engine Optimization)」と呼ばれます。
VSEO対策としては主に下記の点に取り組むことがポイントです。
- 動画タイトルにキーワードをしっかりと盛り込む
- サイトやプラットフォーム内で使用されるタグ、ハッシュタグに留意する
- 動画投稿する際の説明文に関連する情報や誘導先のURLを記載
WebサイトのSEOと比較的するとシンプルな要件となっているため、知見が少ない方でも取り組みやすくなっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はその重要度が高まっている動画広告のメリットやポイントについてご紹介しました。動画がより身近なメディアとなった現在、プロモーション施策としてそのメリットを活かすことは非常に重要です。
一方、動画制作は映像や音楽、場合によってはアニメーションといった様々なクリエイティブ要素が込められているため中々取り組めていない…という方も多くいらっしゃいます。アクアスターでは実写映像はもちろん、従来のイラスト制作の強みを活かしたアニメーション制作まで幅広い実績がございます。下記のページでは特徴や実績をご紹介していますので是非ご覧ください。
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「動画制作に興味があるけれどどこから手をつけていいかわからない」
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まずはお気軽にご相談、お問い合わせいただければと思います。
*1:2022年日本の広告費 インターネット広告媒体費詳細分析
*2:伊藤博文『文字から画像、そして動画へ』(愛知大学情報メディアセンター紀要「COM」より),愛知大学情報メディアセンター,2008年3月