WebサイトとECサイトの違いとは?その種類や構築のポイントを解説!
2022/12/26
現在、Webサイトは情報発信だけでなく商品やサービスの販売に特化したサイトも存在します。それらのサイトは「ECサイト」とよばれています。 今回のブログでは、情報発信を中心に行うWebサイトとECサイトの違いやECサイト構築のポイントに関してご紹介します。 Webサイトの制作全体のフローに関しては過去のブログでご紹介しているため、今回のブログと併せてぜひご覧ください。
目次
ECサイトとは
ECサイトの「EC」は「Electronic Commerce」の略で、日本語では「電子商取引」を意味しています。特に「インターネットを通して商品やサービスの売り買いを目的としたWebサイト」を「ECサイト」と呼びます。
Webサイトは様々な目的を設定して制作する必要があります。
目的設定に関しては別ブログにて詳しくご紹介していますので、是非ご覧ください。
ECサイトはユーザーに商品を購入してもらうことが目的であるため、情報発信をメインとするサイトとは機能やデザインも異なります。また、ECサイトの中でも様々な種類があるため、どのECサイトを選ぶかによってもデザインや機能は大きく変わります。
ECサイトの市場規模
様々な業種や商材がECサイトで取り扱われるようになり、ECサイトの市場規模は年々拡大傾向にあります。経済産業省の「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」*1によると、2022年のECサイト(BtoC)全体の国内市場規模は22.7兆円と前年比から10%弱も増えています。
*1: 経済産業省『令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書』より
昨年度まで新型コロナウイルスにより落ち込んでいた旅行サービスやイベントチケットの販売も外出規制緩和の影響で、従来の勢いを取り戻しつつあります。さらに海外との取引を行う「越境EC」も増加傾向にあり、日本・アメリカ・中国の三カ国の市場規模を見ると*2中国のユーザーの購入額の大きさが顕著です。
*2: 経済産業省『令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書』
2022 年日本・米国・中国 3 ヵ国間の越境 EC 市場規模(推計値)より
今後は中国を始めとして国外との取引も増えてくることが予想されるため、ECサイトの立ち上げに関しては海外ユーザーの利用も視野にいれた宣伝・運用によってさらなる売上増が見込めます。
ECサイトの種類
では、ECサイトにはどのような種類が挙げられるのでしょうか?
ECサイトは大きく2種類に分けることができます。ここでは、その2種類をご紹介させていただきます。
モール型ECサイト
多くの方がECサイトと聞いてまず思い浮かぶのは、Amazonや楽天といった通販サイトではないでしょうか?これらのサイトは「モール型ECサイト」と呼ばれます。
Amazonや楽天が大きなショッピングモールのような役割を担当しており、サイト内ではテナントのように各企業が出店を行っています。この形式が「モール型ECサイト」です。
モール型ECサイトの場合、出店料や販売手数料をショッピングモール側に支払う必要がありますが、モールが用意するシステムを利用して、簡易的にECサイトを運用出来ます。そのため、自社のWebサイトが無くてもモール内のページだけでビジネスを立ち上げることも可能です。
また、モール全体で大規模にCMやプロモーションを行うこともあるため、効率的に集客を行うことができます。
自社ECサイト
もう一つは、自分達でECサイトを立ち上げる「自社ECサイト」の形式です。
モール型ECサイトと異なり、自社で開発を行うECサイトを指します。
自社ECサイトは、自分たちで0から設計を行うため、自由度が高く細かな点までカスタマイズが出来ます。また支払いの機能や商品をカートに入れる機能など、外部サービスを使って構築することも可能です。
開発期間やコストは大きくなりますが、モール型ECサイトのように出展料や販売手数料は必要ありません。
ECサイト構築のポイント
ECサイトを構築する際には以下の3つのポイントを抑える必要があります。
ECサイトの種類を選定
まずスピードと集客の効率化を優先して「モール型」にするのか、時間と工数をかけてオリジナリティを出す「自社ECサイト型」にするかを決めることが重要です。種類によって、構築に必要なスケジュールや予算が大きく変動するため、種類選びは慎重に行っていくことをオススメします。
「モール型」で進める場合は、まず販売する商品とターゲットを踏まえてどのモールが的確か比較検討を行います。モール確定後は、モールごとに提示されるフローに沿って出店の準備を進めていきます。
「自社ECサイト」の場合は、自社で開発を行うのか、外部の協力会社に依頼するのかなどを検討しつつ、どのようなサイトにしていくかなどコンセプトを設計していく必要があります。
基本的なことではありますが、構築の段取りやその後運営にも関わる重要なポイントと言えます。
商品紹介の為のビジュアル
ECサイトは、商品やサービスの売り買いを目的としたWebサイトのため、商品を紹介するビジュアルが非常に重要です。写真はもちろんですが、掲載することで購買促進に繋げることができます。
特に近年では、映像のライブ配信とECサイトを連携させた「ライブコマース」という手法も注目されています。「ライブコマース」ではスタッフがリアルタイムで映像を配信し、視聴者とコミュニケーションを取りながら商品を紹介します。視聴者は気になった商品があればコメントなどでスタッフに質問する事ができます。また視聴しながらモ若者世代を中心に徐々に身近なものに変化しています。
セキュリティに留意する
ECサイトは、商品の発送等に関連する個人情報やクレジットカード情報などの支払情報がサイト内で管理されています。そのためセキュリティに関しての注意が必要です。
モール型の場合は、既にモール側で用意したシステムを利用するため、最小限の対策で導入することができます。一方自社ECサイト型で構築する場合は、自分たちで万全のセキュリティを構築する必要があります。
どちらのタイプでも自社のセキュリティに関する規定やポリシーを満たすものになっているか、そして漏えい等の危険が無いかを確認し、しっかりとしたセキュリティ対策を行っていくことが重要です。
ECサイトの広告手法
ECサイトは実店舗とは違い、直接偶然お客が立ち寄る…ということはありません。その為、ECサイト単体で運営している店舗はオンライン上への集客、広告が非常に重要になります。その為、他の業種に比べてECサイトは売上高に対する広告宣伝費の比率が高いと言われています。業種や規模によっても前後しますが一般的な企業が売上に対して3~4%程度に抑えられているのに対して、ECサイトは15%前後と言われています。
基本的なWebサイト同様に検索エンジンの上位に表示されるSEO等のような基本的な施策に加えてECサイト独自の手法も利用して広告・宣伝を行うことが効果的です。
主な広告手法は以下のような手法が考えられます。
- リスティング広告:検索したワードと連動して表示される広告
- Googleショッピング広告:Googleのショッピングに特化した広告枠
- ディスプレイ広告:各ポータルサイトやメディアに掲示されるバナー広告
- アフィリエイト広告:アフィリエイターが自社サイトで宣伝する広告
- Web記事広告:他のWebメディアとタイアップして記事化した広告
- SNS広告:各SNSのタイムラインやユーザー属性に応じて表示する広告
様々な手法が注目されていますがECサイトならではの手法として注目されているのが、先程も触れたライブ配信を活用した「ライブコマース」です。
ライブコマース
新型コロナウイルス発生以降、外出規制によって影響を受けた地方の事業者の中にはデリバリーやECサイトへ新たに取り組むケースが多く見受けられました。小売店だけでなく、農家や漁師のような生産者が独自に取り組むなど新しい形が生まれつつあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、WebサイトとECサイトの違いをはじめ、特徴や構築のポイントについてご紹介しました。改めて要点を下記にまとめます。
- ECサイトは「商品やサービスの売買」を目的としたサイトである。
- ECサイトの市場規模は拡大傾向。海外との取引も見据えた戦略が必要
- 「モール型ECサイト」は既存のシステムを活用することで、
スピーディな立ち上げと且つ効率の良い集客が可能。一方で支払い手数料や出店料が必要になる。 - 「自社ECサイト」は、自社の商品に併せて細かくカスタマイズすることが可能。
モール型のように手数料の負担は無いが、開発や運営に工数がかかる。 - ECサイト構築の際には「モール型サイト」「自社ECサイト」の選定に加えて、
商品紹介のビジュアルやセキュリティ対策が重要。 - 広告・宣伝手法が非常に重要。ライブコマースのような独自の取り組みが注目されている
アクアスターでは今回ご紹介したECサイトの構築は勿論、Webサイトに関して一貫したご提案が可能です。サイトの企画からデザイン・システム開発含めてトータルでサポートいたします。アクアスターのWeb制作に関しては下記ページにて詳しく解説していますので、是非ご覧ください。
また、ECサイトは構築して終わりではありません。ターゲットをサイトに呼び込む集客施策が欠かせません。アクアスターではWeb広告運用はもちろん、SNSを活用したプロモーションからARや動画を駆使したコンテンツ開発までご提案が可能です。サイト制作と連動してのご提案も可能ですので、まずはお気軽にご相談、お問い合わせください。