ARとメタバースの違いとは? 抑えておきたいポイントを紹介!
2023/07/04
2023年6月6日にAppleがこれまでのARスマートグラスよりも更に進化した「Apple Vision PRO」を発表したことでAR技術が注目を浴びています。
しかし、Apple Vision PROの様なデバイスをみると、同じくトレンドで語られる「メタバース」という言葉と混同することも多く、メタバースとの違いがわからないといった方も多いのではないでしょうか?
今回のブログでは、今話題のAR(拡張現実)とメタバースの違いやその関連性について紹介します。
AR(拡張現実)とは?
AR(拡張現実)は英語の「Augmented Reality」の略称で、目の前の風景に情報を重ねることによって、「拡張された現実」を体験できることが由来です。
一言で言えば、「現実に見えている風景に、スマートフォンやタブレットなどのカメラを通して情報を表示させる技術」と言えます。
ARの概念自体は20世紀からSF小説等でも頻繁に登場していましたが、2000年代に入って、スマートフォンの普及とともにARを活用した『ポケモンGO』等のコンテンツでその言葉や技術が一般的になりました。
エンターテイメント関連でのイメージが強いARですが、広告プロモーションや観光・教育といった様々な分野で活用が進められています。
メタバースとは?
メタバース(Metaverse)は「Meta(超越した)」と「Universe(宇宙、世界)」を組み合わせた造語です。私達がいる現実空間の様に、人々がコミュニケーションや様々な活動が行えるオンライン上の仮想空間を総称してメタバースと呼んでいます。2021年末にIT大手のFacebook社が社名をMeta(メタ)に変更し、今後の事業を「メタバース事業」にシフトすることを発表したことで世界中にその名称が広がりました。
「オンライン上の仮想空間」自体は既に2000年代初頭からオンラインゲームや、仮想空間内の通貨が現実通貨と変換できることで話題になった『Second Life』といったコンテンツでも展開されていました。そこにヘッドマウントディスプレイなどのVR技術の発展と併せてさらに注目が進んだとも言えます。
特に2020年代からはコロナ禍により人々の移動に制限がある中、物理的な距離や制約を超えて気軽にコミュニケーションが図れるメタバースにはビジネスの側面からも大きな注目が集まりました。今後としては、メタバース空間を活用した展示会や記者会見といったイベントの積極的な実施や、働く場所として「バーチャルオフィス」の利用者拡大も期待されています。
ARとメタバースの違い
ARもメタバースも通信技術やデバイスの進化によって実現されました。
ただし、得られる体験や応用される範囲には異なる特徴が見られます。
異なるユーザー体験
先程もお伝えしたようにARは目の前の風景にデジタル情報を重ねるため、ユーザーは現実の環境を保ちながら情報を受け取ることができます。その為、リアルタイムな情報提供に適しています。代表的なものがGoogle Mapによる「ARナビ」です。目的地を設定した上で、スマートフォンを目の前の風景に向けるだけでどの道を進めばいいかをまるで標識のように示してくれる機能を搭載しています。
一方、メタバースでは現実とは異なる仮想空間に没入するため、ユーザーは物理的な制限を超えて、現実とは異なる体験が可能です。
お互いが遠く離れた場所でもアバターと呼ばれる分身を通して会話することはもちろん、空を飛んだり、何もない空間に3Dのオブジェクトを作ったり…といった現実空間では不可能なことが疑似体験できます。
ARが目の前の現実体験を豊かにする技術であることに対して、メタバースはそもそもルールや制限が異なる全く別の体験と言えます。
応用される分野の違い
2023年の現時点では、ARとメタバースではそれぞれ応用される分野に特徴があります。
主にスマートフォンで利用されているARは主に冒頭で紹介した『ポケモンGO』等のエンターテイメントや広告、教育などの分野で活用されています。特に学校教育分野では、生徒の理解や学習意欲を高める効果的なツールとして注目が集まっています。紙の教科書では中々イメージができない算数の図形問題や化学の問題を、ARを使って触れることでより本質的な理解を進めることが期待されます。
メタバースに関しても様々な分野での応用が期待されています。メタバースは人々が集まりコミュニケーションを取ることが特徴です。そのため、アーティストのライブやビジネスのイベント等で既に活用されています。アクアスターでもこのメタバースを活用した展示会のシステムを開発しており、以前にYahoo!様のイベントで採用された実績もございます。
さらに、メタバースでは空中に絵を描く等の現実では不可能な表現方法ができるため新たな芸術・創作活動の場としても注目を集めています。
ARとメタバースのこれから
いかがでしたでしょうか?
今回のブログではARとメタバースについてご紹介しました。
今回ご紹介したそれぞれの特徴を下記にまとめています。
どちらも日々進化を遂げており、ARとVRが組み合われたMR(複合現実)といった技術なども産まれています。
今後はそれぞれが独立した体験としてではなく、自然な形で融合して体験できることが想定されます。冒頭で紹介した「Apple Vision PRO」のような革新的なデバイスにより、ARを体験しながらそのままスムーズにメタバースでの交流を行うことも遠い未来の話では無いかもしれません。
アクアスターでは、今回紹介したARやメタバースを取り入れたソリューションを社内で企画から開発まで行える体制を整えております。特にアプリケーション不要のWebARコンテンツや、メタバース空間上での「バーチャル展示会システム」を得意としています。そこに30年近く広告業界やエンタメ業界で培った表現力を組み合わせることで、現在多くのお客様に価値のある体験をお届けしています。
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