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イラストピック

アクアスター技術ブログvol.23「細部までこだわってます!-背景イラスト-」

2023/09/28

こんにちは!社内イラストレーターの林です!

今日は、私たちが日常的に目にする背景イラストにおける、細かな部分までの作画の秘訣をお伝えしたいと思います。
キャラクターイラストは得意だけど背景が苦手、背景を描くときにどんなことに気を付けて良いのかがわからない…そんなイラストレーターの方やクオリティチェックを行うアートディレクターの方に背景イラスト作画のポイントをお伝えします!

はじめに 背景イラストの重要性

背景イラストは、キャラクターやメインのオブジェクトを引き立てるためのものと思われがちですが、細部までの作画がしっかりしているとイラスト全体の印象が大きく変わります。また、パースやアイレベルといった知識を持った上で絵に反映することで、より一枚のイラストとしてのクオリティや説得力が高まります!

背景を描く上で最も重要なことはどんな絵を描きたいのか、その絵を通じてどんな事を伝えたいのかを明確にすることです。そして、後ほど説明するアイレベルやパースなどの知識はこれらを表現するために活用するものと言えます。

では、背景イラストを描く際にどのようなことに注意して制作しているのかを、こちらのイラストを題材に3つのポイントで説明させていただきます。

  1. コンセプトに沿ったアイレベルの設定
  2. パースの設定
  3. 質感の描きこみ

コンセプトに沿ったアイレベルの設定

背景イラストを描く際の基本となるのが、アイレベルです。アイレベルは視点の高さを示し、どこにアイレベルを置くかによって物の見え方やイラストの印象が変わります。

そのため、自分の作品で伝えたい雰囲気やメッセージによってアイレベルを設定することがポイントです。

アイレベルの高さによる見え方の変化

通常のアイレベル:

一般的な人の目線の高さで、物体は正面からの自然な見え方となります。
自分の目で視ているようなシーンで使用することが多いアイレベルの高さです。

高いアイレベル:

物体や建物を見下ろす形となり、地面が広く、天井や空が狭く見えます。
その場の状況全体を説明するシーン等で使用されます。

低いアイレベル:

物体や建物を見上げる形となり、地面が狭く、天井や空が広く見えます。主に迫力のあるシーン等で使用されます。

今回の題材となるイラストでは、テーマとして

「京都二寧坂から街並みを見たときの綺麗な風景を伝えたい」

というコンセプトがありましたので、実際にロケハンをして自分の目線で見た景色に近い、坂の上に立った時のアイレベルを選択しました。

(通常の目線のアイレベルですが、坂の上なので全体を見渡すこともできます。)

パースの設定

パースは物の遠近感を表現するための技法で、一点、二点、三点パースなどがあります。これらの基本を理解し、適切に使用することで、立体的で奥行きのある背景を描くことができます

パースを設定する際には、まずアイレベルを基準にして地平線を引きます。この地平線上にある点(消失点と呼びます)に向かって線を引くことで、遠近感を表現します。そしてこの消失点を中心に、物体や建物の高さや角度を描くことで、三次元的な空間を二次元のキャンバス上に再現することが可能です。

今回はロケハン写真をベースにパースを設定していきます。
写真を見ると、真っすぐ奥行きに向かっていくパース線①と少し角度の付いたパース線②があることがわかりましたので消失点が2つある「二点パース」でイラストを作成していきます。

質感の描きこみ

見せたいテーマを元にアングル、パースを設定したらあとは全体をひたすら描きこんでいきます!石畳の一つ一つの石、板の質感や遠くの建物の窓の配置など、細かい部分にもこだわりを持って描くことで、リアルな世界観を作り上げることができます。

様々なブラシを用いて、細かい部分の質感を再現していきます。

木目までこだわって描いてます!

オブジェクトのディティールを根気強く描写していきます。細部を描いていく作業は全体のディティールアップにもつながるので大変ではありますが、とても楽しい作業です。

全体を通した作画ポイント

ディティールを描きこんでみたけど、なんだか画面が物足りない…全体的に見るとぱっとしない、そんな時は「綺麗な風景を伝えたい」というコンセプトに立ち返って、より良く見える効果をかけていきます!

奥の風景に太陽を描き足して、オーバーレイやレンズフィルターで色を乗せます

また、虹色のフレアを足して、レンズを通してみた時のような質感を足します。

いい感じになってきました!

最後に建物の外側のフチの部分、「際(キワ)」にハイライトを足して…完成です!!


全体を通した作画のポイントは以下のとおりです

  1.  イラストのテーマを明確にし、それを表現するのに最適なアイレベルとパースを選択する
  2. 細かいオブジェクトの描きこみを行い、リアリティをアップする
  3. 描きこむだけでなく、全体を見てコンセプトに沿った仕上げを行う

背景イラストは、物語性や雰囲気を伝えるための重要な要素です。細部までのこだわりを持ち、アイレベルやパースの知識を理解して描くことでより魅力的な作品を作り上げることができます。

アクアスターではゲームや広告などで使われる様々な背景イラストの制作が可能です。社内のイラストレーターは今回ご紹介したようなスキルを学びながら日々クオリティアップに励んでいますので、イラスト制作でお困りの際にはお気軽にお声がけください。

下記のページでは様々なタッチサンプルをご用意しておりますので、是非ご覧ください。

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さらにクオリティの高い背景イラストをベースにした各種デザインのご提案や、アニメーションなどの映像制作も承っております。ビジュアルコンテンツを活用してYou TubeやTikTokといった動画SNSや、X(旧:Twitter)やインスタグラムで効果的なキャンペーンの企画・制作・運用までご提案させていただきます。

ビジュアル制作の強みを生かしたデジタルソリューションにご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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Topics:イラスト制作,背景

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