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イラストレーション

アクア技術ブログvol.5 「イラストの印象をガラッと変える 一枚のイラストの時間を変えるイラストメイキング」

2021/06/02

こんにちは!アクアの田中です。
入社2年目のイラストレーターで主にゲームイラストや版権イラスト制作を担当しています。

アクア技術ブログ第5回目の今回は、イラスト全体に効果をかけてトーンを作る「合成」によってシチュエーションを変化させる技術のメイキングを行っていきたいと思います!

使用するイラストはAQUAの第二クリエイティブユニット(以下2CU)が制作した『AQUA 2CU ART BOOK』に掲載されています。元々は昼間のイラストですが夕方のシチュエーションに変えていきます。

制作手順

0:作業を始める前に完成イメージを固める

夕方のシチュエーションとなる室内写真や風景写真、ポートレートを集め作業の計画を立てます。
準備工程があることで作業を効率よく進める事ができ、効果のかけ過ぎで元のイラストの色味を損なってしまうといったミスを防ぐ事ができます。
この段階で何処を魅力的に見せたいか決めておくと、何を伝えたいのか、何を見せたいかが分かり易いまとまりのあるイラストに仕上がります。

イラストの完成図を組みたてたら、早速作業に入っていきます。

1:画面全体のトーンを設定する

画面を夕景の赤色さしさを表現するため、「レイヤー→新規調整レイヤー→カラーバランス」からレッドの効果をかけます。

2:ドラマチックに影を演出する

逆光表現のため画面全体に影をグラデーションで落とす工程です。
画面全体に下図のようなカラーを乗算します。赤〜青への色幅を持たせることで、奥行きのあるリッチな画面にしていくことができます。

3:光の当たる面を起こす

窓に近い床、上面の見えるテーブル、キャラクターの光源側のフチなど、光の当たる面に作った影を抜くイメージで白色を使用し光を描き起こします。
パーツごとにレイヤーを分けて作業すると後々の修正がしやすいです。

前段の影と合わせて、全体ではこんな感じで変化しました。
本来は暗く落ちる部分ですが、白目部分の影はピンポイントで除くことで、目力を感じる事ができるイラストになります。

これだけでもイメージに近い雰囲気になってきました。
ここからより雰囲気を出すための細かな効果を乗せていきます。

4:光感を強める

画面上部に濃い赤茶系のカラーをフンワリと覆い焼きレイヤーで乗せて夕方っぽい光の強さを出し、逆に画面右下にもオレンジで床や壁から反射した光をスクリーンで少しだけ乗せます。

5:光の当たっている部分を際立たせ、エモーショナルなイメージを盛り込む

キャラクター、ソファ、犬、奥側の脱いだ服など、光の当たっているエッジ部分をソフトライトで上からボケたブラシでなぞるようにし、エッジ部分に光が当たって反射し輝いているような雰囲気を演出します。

6:人物を目立たせる

全体的な影の中にキャラクターが少し沈み込んでしまっているので、主に肌周りに覆い焼きで薄いオレンジを乗せて明るく浮き上がるようにします。また、頭頂部のフチに強めのハイライトを追加して背景の明るい部分に負けないようにしました。

7:細かな演出と調整

ペットボトルへ映り込む光を描き込み、床に落ちた影のフチの彩度を上げてリアルな演出をかけます。

最後に全体のコントラストや彩度を「レベル補正」「レンズフィルター」などの調整レイヤーで微調整し…完成です!

まとめ

いかがでしょうか?
美しく、自然な夕方のシチュエーションに変化しましたね。
キャラクターや背景自体の色ではなく、全体に乗る効果を変えるだけで一気にイラストの雰囲気を変えることができます。
ぜひ皆さんのイラスト制作にも取り入れてみてください。

もし「もっとこんなことが知りたい」「こんなことで困っている」などご意見がありましたらお寄せください!今後の記事作成の参考にさせていただきます。

Topics:イラスト制作,インタビュー

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