アクア技術ブログvol.7 「アクアの品質管理」
2021/07/29
こんにちは。社内イラストレーターの木村です。
入社10年目のイラストレーターで主にゲームイラストや版権イラスト制作を担当しています。
アクアでは毎日、広告、ゲーム、アニメ等の数え切れないほどのイラストが制作されています。今回はその一枚一枚のイラストの品質管理をどのように行っているのか“キャララフ”工程を一つの例として皆様にご紹介したいと思います!
制作手順
① チームでパートナーを選定する
アクアでは、一つの案件につきこのようなチームで動いております。
イラストレーター(品質管理)
ディレクター(スケジュール管理、外部窓口)
営業(顧客窓口、契約・請求担当)
社内のイラストレーターが制作に集中出来る体制も、アクアの品質が高い理由の一つです♪
制作依頼を受けると、まずはこのチームで「どのパートナーに依頼するのが適切か」を判断していきます。
この時大切にしているのは、画力やテイストがマッチするかだけでなく“お客様のコンテンツが好き”というメンバーをアサインしていくことです。現在様々なイラストを使った商品が売り出される中、ファンの心に刺さるようなイラストが作れるようなチーム体制作りを意識しています。
② 発注
パートナーに発注するために必要資料を準備します。クライアントが作り上げてきた世界観から外れないよう、必要であれば支給された設定画の他に既存のイラスト、アニメの場面写、デッサン資料等を集めてクオリティアップに繋げていきます。
※今回は弊社オリジナルキャラクター「Ne-oN」がサンプルです!
③ 修正依頼の作成
指示書をもとに、パートナーから初稿ラフが上がってきました。
ここで社内イラストレーターがチェックに入ります。
確認ポイントは主に4点!
- 指示書が反映されているか
- 設定画からズレはないか
- デッサンに違和感がないか
- 求められているクオリティラインを超えているか
必要があれば上から修正指示を描き込んでいきます。
今回の初稿では、顔が正面になってしまっており、指示書の印象から外れてしまいました。
↑指示書の大ラフ
また、設定画と比較すると頭身が低く、腕の角度的にはコントローラーの側面が少し見えてくるはずなのですが、顔同様で真正面になってしまいデッサン上、違和感が出てしまっています。服の皺が構造に沿っておらず、唐突に発生しているところも調整が必要そうです。
目測で間違い探しをするだけでなく、下記のポイントを中心に修正依頼を記入していきます。
- 既存イラストと並べて比率を測る
- 同じポーズで写真を撮る
- キャラクターの素体も一度取り直してデッサン上違和感が無いか確認する
- 細かい装飾抜け
無駄なやり取りが発生してしまうと各所に影響が出るため、出来るだけ資料を沢山添え、的確な指示をするよう心がけています!
④ 最終調整
修正ラフが上がってきました。
指示書内容も反映され、デッサンの違和感も軽減されました。
一見これでも問題無さそうですが、位置的に見えるはずの宝石の装飾が抜けていたり、光が当たるはずの上面に影がついてしまったりしているので気を抜かずに点検し、最終調整を行っていきます。
そしてこちらが調整後のラフです!
ラフ段階でここまで細かく確認、調整しているのはクライアントが完成を想像しやすいようにするためです。
抜け漏れがある、ラフが荒い状態だと「仕上げた時にどうなるのだろう・・?」と不安にさせてしまいます。また、進行後に「やはりイメージ違う!」と再度ラフ工程への巻戻りが発生してしまう懸念もあるため、しっかりと意思疎通ができる完成度の高いラフの提供を心掛けています。
まとめ
いかがでしたか?
今回はイラストのラフ制作をテーマに、アクアの制作時のフローや、イラストレーターがどのようなことに気を配りディレクションをしているのかをご紹介させて頂きました。
- 制作メンバーはなるべくコンテンツ自体のファンを選んで体制を整える
- ラフの段階で細かい部分まで修正対応を行う
- お客様が仕上げをイメージしやすいようなクオリティを意識する
これからも信頼してお任せ頂けるよう、高いクオリティのイラストを沢山制作して参ります!
アクア技術ブログを引き続きよろしくお願い致します!