新入社員・新規PR担当者必見!広告イラストについてー基礎用語編―
2022/04/13
前回、ゲームイラストに関する知識や2Dアニメーションについてご紹介しました。皆様が現在関わっている業界や業種によっては初めて聞く単語や知識もあったのではないかと思います。今回は、私たちの生活に身近な広告イラスト制作で使用される用語を中心にご紹介します!
目次
広告イラストとは?
今回ご紹介する広告イラストとは、プレゼンで使用される絵コンテやカンプとは異なり、商品やサービス等をPRするために使用されるイラスト全般のことを指します。広告イラストには、カットイラスト・パッケージイラスト・版権イラスト・SNSキャンペーン用イラストなどが含まれ用途は様々です。
広告イラストのメリット
広告イラストを活用することで様々なメリットが期待できますが、主なメリットは下記の4点と言われています。
- 複雑な内容を分かりやすく伝える
- サービスや商品の利用シーンをイメージさせる
- ターゲットに親しみのあるタッチで訴求力を高める
- 人気のキャラクターやモチーフで認知度を上げる
伝わりづらい内容を分かりやすくすることは、イラストの大きな特徴の一つです。ただし、その場合写真でも同じことが言えるのではないか、という方もいらっしゃると思います。
写真を利用する場合にはモデルや商品を撮影する手間がイラストを制作するよりもかかってしまうことも少なくありません。また、ストックフォトのように既に撮影された画像を使用するサービスの場合でも、コンセプトに合う写真をなかなか見つけられない…という懸念もあります。このように、制作する側面から見ても広告イラストを活用することによるメリットが多く考えられます。
そこに加えて、子供世代からシニア世代までそれぞれに親しみのあるタッチでイラストを描くことでより効果的にメッセージを伝えることができます。
アクアスターがサイト制作を担当した栃木県宇都宮市の「スーパースマートシティうつのみや」では、幅広い世代の市民の方に見ていただけるように世代や好みによってサイト内のイラストやデザインを変更できる「体験型特設サイト」を企画・制作致しました。
広告イラストのデメリット
広告イラストにもデメリットが無いわけではありません。
どれだけ写真のようにリアルに描かれたタッチで描かれたとしても、実物そのものを表現しているものではありません。実際に見た時のイメージと異なったりする場合もあります。そのため、機械や建物のように厳密さを求められる商品等では写真を多用することも多くみうけられます
なにより、写真であるというだけで見ている側に「本物そのものである」という信用が生まれることも重要です。写真とイラストの両方のメリット・デメリットを踏まえながらの広告展開が求められている、と言えます。
広告イラスト制作の際に聞く用語
ここでは、広告イラスト制作の際に聞く用語をピックアップしてご紹介いたします。広告イラストを検討する際や制作を依頼する際の参考にしていただければと思います。
タッチ
タッチとは、イラストの絵柄などイラストレーターごとに異なる画風のことを指します。同じイラストでも線の細さや塗り方などが異なれば、受ける印象が異なる為、イラストを依頼する際に重要なポイントになります。
イラストの制作の依頼を行う際は、タッチサンプルと呼ばれる資料やイラストレーターのポートフォリオなどを参考にタッチを決めていきます。
ホテル京阪様のSNSキャンペーン『旅の思い出SNSキャンペーン』では、アクアスターが「旅の思い出をあなた好みのイラストに」というコンセプトで、様々なタッチを展開してイラストを制作させていただきました。
OOH広告
OOH広告のOOHとは「Out Of Home」の略で、自宅で見る広告以外の広告全般を指す言葉になります。
街頭ビジョンやデジタルサイネージだけでなく、電車の中吊り広告などもOOH広告と呼ばれます。コロナ禍で一時需要が下がると思われたOOH広告ですが、新宿の街頭ビジョンでの3D広告が話題になったり、デジタルサイネージを活用してインタラクティブコンテンツが体験できたりと、様々な展開が行われ需要は伸びています。
▼デジタルサイネージを利用したコンテンツはこちらから▼
https://aqua-star.co.jp/blog/outofhome_digitalsignage/
上記の実績はVTuber事務所「ホロライブプロダクション」が開催する初の大規模リアルイベントのキービジュアルで、会場外のOOH広告にも活用されました。
カットイラスト
カットイラストとは、雑誌・書籍・パンフレット・Webサイト等で使用される挿絵のことです。主に文字だけではイメージしにくい内容を分かりやすく伝えることが出来るという効果があります。最近だと手書き感があるゆるいタッチの需要が高まり、ご相談をいただくことも増えました。
こちらは、アクアスターの採用パンフレットなどで使用しているカットイラストになります。パンフレットを制作したが何か物足りない…といった際はこうしたカットイラストを1つ入れるだけでも雰囲気が変わるのでおすすめです!
版権イラスト
版権イラストとは、マンガやアニメなどの既存の版権作品のキャラクターを使用したイラストのことを指します。タイアップを行う際のグッズやPOP、宣伝用ポスターで新しく描き下ろされたイラストを1度は見たことがあるのではないでしょうか?
版権イラストを制作する場合は、制作前に版元の許可が必要な他、版元からのクオリティのチェックが別途発生し制作期間も長いのも特徴です。
こちらのページでも紹介している、人気ライトノベル『ソードアート・オンライン』のTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』のプロモーションイラストのように、タイアップ先の衣装をキャラクターが着ていたりと、本編と一味違った描写でファンに楽しんでもらいながらPRに繋げる施策が多くなっています。
パース
パースとは英語の「Perspective」から来ていて、イラストやデザインを扱う場面では主に「遠近法」を意味して使われますという意味があります。特にイラスト制作におけるパースは、遠いものを小さく、近いものを大きく描くことで奥行きを表現する技法です。
背景イラストなどでパースがうまく描写できていない場合、全体のバランスに違和感が残る完成になってしまいます。下記のブログではキャラクターを描く際の構図、さらにはパースの付け方についてもご紹介していますのでぜひご覧ください。
▼キャラクターの構図テクニックについての技術ブログはこちらから▼
拡張子
拡張子とは、ファイルの種類を識別するためにファイルの末尾に表示される「ピリオド(ドット)で区切られた右側の英数字1~4文字」のことです。今回はイラストを納品する際によく聞くファイルを4つご紹介します。
Aiデータ
:Adobe社のグラフィックツールIllustrator独自のファイル形式
イラスト制作は勿論ですが、文字や画像を組み合わせたグラフィックデザイン制作の現場でも多用されています。データの作り方によっては納品後でも修正対応しやすく、ポスターなどのデザイン周りのデータはこのファイル形式を推奨されることが多いです。
イラスト制作という側面からみても、拡大しても輪郭や線がボヤけない「ベクタ形式」のイラストを制作することができるメリットがあります。そのため、様々な媒体で利用されるイラストや動画の中で使用されるイラストなどで採用されています。
PSDデータ
:Adobe社の画像編集ツールPhotoshop独自のファイル形式
圧縮なしで保存できるためサイズが大きくなってしまいますが、イラストや写真などの印刷物に使用する画像写真の場合はこのファイル形式を推奨されることが多く、納品の際もPSDデータでお願いされることもあります。
JPG(JPEG)
:デジカメやスマートフォンで撮影した画像などでよく使われる、一般的な画像の拡張子
ほとんどのパソコンで開くことができるため、一時的な確認を行うだけであればJPGにすることが多いです。AiやPSDと比較すると容量が軽く、データのやり取りがしやすいですが保存を繰り返したり、保存の仕方によっては画質が劣化してしまうため注意が必要です。
PNG
:JPG同様よく使用される一般的な画像の拡張子
JPGと異なる点は、保存を繰り返しても画質が悪化しない点です。また、透過も可能で、背景が透過している状態で保存したり画像のイラストの透明度も自由に変更できます。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
広告イラストはどの業界でも利用機会があるため、新入社員の方やこれからプロモーション担当になる方などに少しでも役立つ知識になっていれば幸いです!
アクアスターでは、こうした広告イラストやタイアップ等も手掛けております。新しい広告を打ちたいがビジュアルに悩んでいる・展開方法に悩んでいるといった場合はぜひ1度アクアスターへご相談くださいませ!
この記事に関する質問
- カットイラストとはなんですか?
- カットイラストとは、雑誌・書籍・パンフレット・Webサイト等で使用される挿絵のことです。
- 拡張子とはなんですか?
- 拡張子とは、ファイルの種類を識別するためにファイルの末尾に表示される「ピリオド(ドット)で区切られた右側の英数字1~4文字」のことです。