2023年の動画広告を分析!今、消費者の心を掴む動画とは?
2023/11/30
2023年もまもなく年末を迎えます。今年も様々な広告・プロモーションが展開されましたが、動画広告の重要性が増々高まっています。そこで今回のブログでは2023年の動画プロモーションを振り返り、特徴的だった事例をピックアップしてその傾向を分析していきます。
尚、今回ご紹介する動画広告は、特定の記載のない限りアクアスターの制作実績ではございません。ご了承ください。
目次
拡大する動画広告市場
先日のブログでもご紹介しましたが日本の広告市場は全体的に拡大傾向にあり、特にインターネット広告費の伸びが影響しています。そして、それを牽引しているのが動画広告市場の成長です。総務省の調査*1によると、世代を問わずインターネットを利用する際の動画視聴の時間が伸びており、比例してWeb CMや動画の前後に流れる広告への注目が高まっていると言えます。
引用:総務省情報通信政策研究所『令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査』
2023年動画広告の特徴と傾向
次に2023年の動画広告に見られる特徴や傾向についてピックアップしていきます。
縦型動画/モバイルファーストの流れ
2023年は縦型動画によるプロモーションがさらに拡大し、動画広告のモバイルファーストがさらに浸透した一年であるとも言えます。
桃太郎や金太郎といったおとぎ話のキャラクターが登場するauの『三太郎』は9年以上続く人気のCMシリーズで、CMの好感度調査でも常に上位に入っている作品です。この『三太郎』でTikTokと連動した展開を複数行い、話題となりました。
@au_kddi_official みんなも踊ろう!#ココロオドルほうで ♬ ココロ、オドルほうで。 – meiyo
お正月にはTikTokで話題のクリエイターも出演する動画をTVやTikTokの両方で展開し、大きな反響を読んでいます。さらに夏にはTikTok上で使用できる三太郎オリジナルのエフェクトを配布したり、自由にエフェクトを制作できる「TikTok Effect House」上でもオリジナルエフェクトのコンテストを行ったりとTikTokとの連動が印象的でした。
@maronkuri0 auエフェクト新作作ったよ#au#ココロオドルチャレンジ #ココロオドルほうで #猫の輪広げ隊 #運営さんご苦労様にゃん #みんなの人気者 #fyp #みんなありがとう❤ #エフェクトハウス ♬ Kokoro Odoruhoude – CM ver. – meiyo
また、テレビ局等でも取り組みが進められている「縦型ショートドラマ」と化粧品メーカーがタイアップした事例なども生まれており、2024年も引き続き縦型動画の利活用が進むと予想されます。
@maihani.4 告白されたいと思ったことはありますか?「人間は後世に残す遺伝子を最適化するための乗り物にすぎない」という冷徹な現代の進化論がありますが、せめてその乗り物は最高に魅力的でありたいです。周りの多くの人から好かれる、いわゆるモテる人。本人は謙遜して教えてくれませんが、みんな裏でめちゃ努力をしています。嫉妬心だけでは生産性がなくシャーデンフロイデが放出されるだけなので、「どうせ才能だ、生まれつきだ」と片付けてしまわずに言動や考え方をマネした方がいいです。メラビアンの法則を引き合いに出して「人は見た目が9割」と反論する人は、本質的な努力を放棄した淋しい人なので既読スルーしましょう。そもそもこの概要欄を最後まで読んでいる人は、絶対にモテる!モテオーラを感じるぞ!! #PR #クリアプロ #ジュレーム #ビオリス #日テレ #告白 #恋愛 #片思い #ショートドラマ #まいはに #短編映画 #短編ドラマ #ドラマティッカー #ショートフィルム #ドラマ #TT映画祭2023 ♬ ラブレター – YOASOBI
タイアップの多様化(SNSクリエイター、VTuber)
人気アニメや漫画・ゲーム等とのタイアップは効果的な施策として引き続き注目されていますが、2023年は新しい形でのタイアップが目立った年でもありました。その一つが動画SNSで注目されるクリエイターとのタイアップです。
日清食品の『完全メシ』『日清カレーメシ』『日清焼きそばUFO』は人気動画クリエイターの「そろ谷」さんとタイアップしたCM動画で話題を呼びました。You Tubeを中心に人気だったそろ谷さんの独特な笑いとテンポの動画は、元々知名度の高かった若い世代だけでなく幅広い世代にも訴求する形になりました。
さらに、人気VTuberとタイアップした動画が多く展開されたことも2023年の特徴と言えます。
2023年7月にGoogleでは『Google Pixel』新商品プロモーションとして人気Vtuberグループに所属する「叶」と「葛葉」の2名が出演するCM動画を公開しました。これまでは人気タレントを中心としたCM展開を行っていた同商品ですが、新たに人気Vtuberが出演したことでファンを中心に大きな話題を呼びました。
また、ヤクルトではヨーグルトの人気シリーズ『ソフール』のCMに女優の内田有紀と登録者数170万人を超える人気Vtuberの「壱百満天原サロメ」を共演させる取り組みも行われています。
独自性のあるアニメーション
先程のクリエイターとのタイアップでもご紹介したような独自性のあるアニメーションが多く展開されたのも2023年の動画広告の特徴の一つです。
ショートアニメ/ループアニメ
日本マクドナルドが公式X(旧Twitter)やTikTokで公開しているショートアニメのシリーズが、日本だけでなく海外でも大きな話題を読んでいます。
特別じゃない、しあわせな時間。 pic.twitter.com/P7Og6hbMsx
— マクドナルド (@McDonaldsJapan) September 20, 2023
いずれの動画も人々がマクドナルドの商品を楽しむ日常風景を切り取った内容となっており、その心温まる内容が多くの共感を呼んでいます。また、ショート動画として気軽に見られることや縦型動画ということもあり、冒頭でも触れたモバイルファーストを踏襲していることも多くの人の目に止まった要因の一つと言えます。
話題になったアニメーションとのコラボ
繰り返しにはなりますが先程も取り上げた「そろ谷」さんのアニメーションのように、SNSで人気のアニメーション作品ともコラボが目立った年でもありました。
7月に公開された日清食品のシ『シーフードヌードル』のCMは可愛らしい絵柄と音楽で構成されたCMで話題となりました。実はこの作品は人気クリエイターである「ゆこぴ」さんが3月に公開していた「強風オールバック」の動画をベースに制作されたものです。
こちらは公開当初からSNSを中心に話題にとなり、様々なYouTuberやクリエイターがオマージュした動画を公開するなど若年層を中心に流行していた動画です。そのため、元々の動画を知っていた人はテレビから流れた「強風オールバック」風のCMに驚き、SNSでも話題になりました。
アクアスターでの取り組み
アクアスターでも2023年は動画に関する問い合わせを多く頂いた年であり、特にアニメーションの制作が増えた年でもあります。
こちらの動画は東京電力配電工事協力会(以下、東配協)に加盟する配電工事会社11社への採用応募者数拡大を主な目的として制作されました。アニメーションとして制作したねらいは、東配協がターゲットとする高卒層を中心とした若年層からの応募数を増やすことにあります。馴染みやすいタッチのアニメで描くことにより、入社した後のイメージを持ちやすくなる映像となっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は2023年の動画広告を振り返りその特徴や傾向についてご紹介しました。
動画広告といえばテレビCMが中心だった時代から媒体やデバイスの多様化にともなって、動画広告にも様々な形態が生まれ始めています。さらに媒体だけでなく、消費者側にもそのライフスタイルや広告との接点にも変化が生まれています。そのため、ターゲットに届く動画の内容だけでなく媒体の選定や運用が行われているか…ということも重要です。
アクアスターでは実写はもちろん、記事内で取り上げたようなアニメーションに関しても数多くの実績がございます。ターゲットへの訴求やトレンドを踏まえた動画制作をご検討中の際にはぜひお気軽にお声がけください。
また、制作した動画を効果的にターゲットに届けるための広告運用やSNSの活用についても企画から実際の運用に至るまでサポートさせていただきます。コンテンツとマーケティングの両側面からソリューションの提供が可能です。まずはお気軽にお声がけください。