販促・キャンペーンに効果的なWebサイトのコツ 最新の消費行動モデルから分析!
2023/12/19
12月も下旬を迎え、クリスマスプレゼントや帰省用のお土産を購入したり、長期休暇に伴う旅行の準備を進めたりしている人も多いのではないでしょうか。日本国内では新型コロナウイルスが5類に移行してから初めての年末年始を迎えたことで、各企業も様々なキャンペーンを行っています。
今回のブログでは各企業が展開するキャンペーンページやランディングページに注目して、最新の消費行動モデルを元にした効果的なWebサイトの「コツ」を事例を交えながらご紹介します。
目次
消費者の傾向:世界的な物価高で慎重に?
米年末商戦、売上高の伸び鈍化か インフレが圧迫=NRF https://t.co/cknYH2i1KD
— ロイター (@ReutersJapan) November 2, 2023
全米小売業界(NRF)が2023年11月に発表した報告*1によると、アメリカの年末商戦の売上は過去最高額になるものの、昨年からの伸び率で言えば過去5年間で最も少なくなる見込みが指摘されています。インフレや世界的な燃料・食料価格の高騰も重なって、消費者がより慎重になることが世界的な傾向と言えます。
*1:NationalRetailFederation『2023 Holiday to Reach Record Spending Levels』,November 2, 2023
消費行動モデルから見えるWebサイトのポイント
購買意識は高まっているものの、その購入には慎重な消費者が増えている状況をお伝えしました。さらに、最新の消費者行動モデルで分析すると今キャンペーンサイトやランディングページでおさえるべきポイントが見えてきます。
「RsEsPs」(認知・体験・購買)モデル
消費者の購買行動としてはこれまで様々なモデルが提唱されてきました。特に代表的なのはAIDMA*2やAISAS*3といったモデルです。
*2 AIDMA
消費者が商品やサービスを認知し(Attention)、興味を持ち(Interest)、欲求を抱き(Desire)、記憶し(Memory)、購買する(Action)までのプロセスを段階的に示すモデル1920年代のアメリカで提唱され、マス媒体が主流の時代に適用。
*3 AISAS
AIDMAの進化系として2004年に広告代理店大手の電通が提唱した購買モデル。AIDMAに、検索(Search)と共有(Share)を追加したモデル。消費者が商品やサービスを認知した後に、インターネットやSNSで情報を収集し、他の消費者と情報を共有する行動を重視している。
インターネットやSNSの誕生や社会情勢の変化とともに、その後様々な消費者行動モデルが提唱されましたが、注目されているモデルの一つが「RsEsPs(レップス)」です。
これは2019年に一般社団法人日本プロモーショナル・マーケティング協会が提唱した消費者行動モデルで、AIDMAやAISASをアップデートしたモデルとされています。消費者の購買行動を「認識(Recognition)」「体験(Experience)」「購買(Purchase)」の3つのフェーズに分類し、各フェーズにおいて「検索」「共有」「拡散」といった行動が発生すると規定しているのが特徴です。
この「RsEsPs」モデルを参考とした場合、「認識」と「体験」がWebサイトでのポイントと言えます。
「認識」してもらうためのビジュアルの重要性
検索や共有といった行動を消費者が取った時には、広告だけでなくニュースや個人の発信など多くの情報に触れます。大量の情報に埋もれず、自社のキャンペーンに注目されてもらう為には端的に認識してもらう必要があります。
その際には文字や音声の数倍の情報量を持つビジュアル、具体的には画像やイラスト・映像で見せることが非常に重要になってきます。
まず認識してもらうために、目を止まらせるビジュアルがWebサイトでも重要です。
消費者に想像させる「体験」
そして次のポイントは「体験」です。実店舗と違って、オンラインでは実際の商品やサービスそのものを体験するには限度があります。そのため、この「体験」の感覚を持つには「商品が必要な状況」「サービスを利用すると自分がどうなるか」を消費者に「自分ごと」として想像させることが必要になってきます。
そのためには先程も取り上げたビジュアルを効果的に使う点や、共感させるストーリーを強調することが「体験」を色濃いものとして購買に結びつけることに繋がります。
アクアスターの事例
KitKat『贈ろうキットカード』
ネスレ日本株式会社が販売している人気商品の一つが「キットカット」です。お菓子として楽しまれることはもちろん、「きっと勝つ」という語呂合わせから受験生や頑張る人への贈り物としても親しまれるようになりました。
アクアスターではこのキットカットがいろんな気持ちを伝える“きっかけ“をテーマに企画したWebキャンペーン『贈ろう!キットカード』のメッセージカードイラストを制作させていただきました。
特徴としては大切な人に想いを伝える“きっかけ“となった50種類のストーリーをイラスト化している点です。個性豊かな26名のイラストレーターを起用することで、いろいろなシチューエーションの“きっかけ“を表現し、幅広い年代の方が自分と重なるストーリーを「体験」してもらうことが目的です。アクアスターではSNSを中心に活躍しているイラストレーターの方々のキャスティング及びディレクションを行っています。
NTTドコモ『ワンナンバーサービス』プロモーション
スマートウォッチ等での通信を可能にするNTTドコモ『ワンナンバーサービス』のユーザー獲得を目的とした特設サイト・プロモーション全般の企画制作から運用まで担当させていただきました。
ポイントとしてはサービスが必要となる利用シーンをビジュアルで認識できるようにイラストレーションで展開した点が挙げられます。ターゲットに向けて配信したオンライン広告でもイラストを全面に出すことで、分かりやすく認識してもらうとともに自分に身近なストーリーとして「体験」してもらうことがメリットとして考えられます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は新しい消費者行動モデルの「RsEsPs」から見た購買に効果的なWebサイトのポイントについてご紹介しました。物価高を背景として、消費者はより慎重な購買行動を見せています。そのため、より慎重に情報を精査しながら自分に適した商品やサービスを重視する傾向が顕著です。したがって今後も情報提供を行うWebサイトの重要性はさらに増すことが予測できます。
アクアスターでは今回ご紹介した「認識」に訴求するビジュアル制作のノウハウと、自分ごと化として「体験」させるコンテンツの企画・開発を得意としております。今回ご紹介した実績以外にも様々なWebキャンペーンに関する実績がありますので、是非こちらも併せてご覧ください。
また、Webサイトは勿論ですがSNSを含め認知・認識を拡大するキャンペーンや、映像・ARといった技術を盛り込んだコンテンツも重要です。アクアスターでは各コンテンツに対応できるスタッフが社内に在籍しており、トータルでの企画設計・制作が可能です。年明け以降の春~夏に向けたWebキャンペーン等で新たな切り口をお探しの方は是非お気軽にお声がけください。