アニメーションMVとは?その特徴や事例を紹介!
2023/08/01
近年、様々なアーティストがアニメーションを活用したMV(ミュージックビデオ)を展開しています。このMVは「アニメーションMV」と呼ばれ、日本国内だけでなく海外のアーティストにも広がっている手法です。オリジナルの作品はもちろんですが、人気のアニメ作品やキャラクターとのタイアップ等も増えており、今後ますます目にする機会が増えると予想されます。 今回のブログではこのアニメーションMVについてご紹介します。
目次
アニメーションMVとは
まずMV(ミュージックビデオ)とは、一般的にはアーティストの楽曲の世界観を表現するために制作される映像です。主にプロモーションを目的としてCDショップや音楽番組等で視聴されていましたが、現在はYou TubeやTikTok等の動画SNSでも多く視聴されています。このMVをアニメーションで構成したものが「アニメーションMV」です。
国内のアーティストでは、「YOASOBI」がアニメーションMVを活用していることでも有名です。数多くの楽曲でアニメーションMVを制作しており、直近では2023年に公開された『アイドル』もアニメーションMVとなっています。この『アイドル』はYou Tubeでの再生数が公開から2ヶ月間で2億回を超え、楽曲自体もアメリカのビルボードチャートで1位を飾るなど国内外で注目されている作品です。
海外のアーティストもアニメーションMVに注目しています。グラミー賞常連のダフト・パンクやファレル・ウィリアムスはアニメーションMVを数多く制作していることで有名です。彼らのアニメーションMV特徴として、日本のアニメやゲームから影響を受けていることが特徴として挙げられます。
松本零士さんのキャラクターデザインでも話題になったダフト・パンクの「One More Time」
アニメーションMVの特徴と傾向
アニメーションMVには実写だけで構成されるMVとも、TVや劇場で見るアニメーションとも異なる特徴があります。
楽曲の尺に合わせた短編のアニメーションとしての演出
一般的にアニメーションはTV作品だと30分前後、劇場版のアニメでも90~120分等ですが、アニメーションMVは楽曲の尺に合わせた短編のアニメーションであることが一般的です。そのため、短い時間の中で視聴者の心を掴む演出が求められます。
さらに、基本的には音声は音楽のみであるため、一つ一つのカットにもインパクトが求められます。
歌詞とシンクロさせた表現、歌詞そのものをグラフィカルに見せる
歌詞とシンクロさせたアニメーション演出が多いのも特徴の一つです。
特に近年では「リリックビデオ」という形式で、歌詞を映画の字幕のように表示するのではなく、アニメーションの中にグラフィカルに組み込んで表現する手法も使われています。リリックビデオ自体はMVが生まれた時からあるものですが、ニコニコ動画やYou Tube等でボーカロイド作品のMVに多く使われたことで近年多くの作品に広まりました。
他コンテンツとのタイアップ
アニメやキャラクターとのタイアップが多いこともアニメーションMVの特徴です。
先程紹介したYOASOBIの『アイドル』はアニメ『推しの子』のOPテーマであり、MV内にはアニメのキャラクターが登場します。楽曲のMVでありながら、同時にアニメの世界観も踏襲することでより多くのファンを引き付ける内容となっています。
また、2022年に大ヒットした映画『ONE PIECE FILM RED』の主題歌であるAdoの『新時代』は劇中内でこの楽曲を歌っている「ウタ」が登場する内容になっています。
イラストやキービジュアルを全面に出した演出
アニメーションMVでは、TVや映画のアニメーションのように多くのセル画を何枚も描いて動画を制作するものだけでなく、複数の印象的なイラストを組み合わせたアニメーションが多いことも特徴です。CDジャケットにも使われているキービジュアルを中心にするなど、統一した世界観の表現を重視したMVと言えます。
アクアスターのアニメーションMVの取り組み
この数年でアクアスターへもアニメーションMVに関してのご相談を多く頂いております。ご依頼の中には、アニメーションMV全体のご相談から、MV内で使用されるビジュアル中のイラスト制作まで幅広く頂いています。ここではいくつか代表的な実績をご紹介します。
BUMP OF CHICKEN『記念撮影』MVイラスト
BUMP OF CHICKEN『記念撮影』のアニメーションMV用イラストをアクアスターが一部制作しています。この楽曲は日清カップヌードルのCM楽曲として採用されており、そのCMは『ONE PIECE』のキャラクターが人気イラストレーターである窪之内英策先生のタッチで描かれ話題になりました。アクアスターでは窪之内先生のメインカットにタッチを合わせてイラスト制作しながらONE PIECEや楽曲の世界観を表現しています。
キヨ「有頂天猫」MV アニメーション制作
人気ゲーム実況者「キヨ」の配信限定シングル「有頂天猫」のMVのアニメーションを制作させていただきました。このMVではオリジナルマスコットの「キヨ猫」がアニメーションとして実写の映像と合成されて登場するため、出演するキヨさんや乃木坂46の賀喜遥香さんの動きと違和感なく表現させる点を意識してアニメーションが制作されました。
特に、動きの大きい走るシーンやダンスシーンではタイミングを合わせるだけでなく、映像に自然と馴染むように細かい調整が行われています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はMVの中でも人気のジャンルである「アニメーションMV」について取り上げました。アーティストのプロモーションとして活用されるだけでなく、企業ともタイアップする形で制作れるアニメーションMVも制作されています。アニメーションMVはYouTubeやTikTokでの視聴回数も多くSNSを活用する世代へも効果的な媒体と言えます。
アクアスターでは、イラストを始めとするビジュアル制作の強みと、社内の動画制作チームの強みを活かしたアニメーション制作を行っております。アニメーション制作に関しては、TVや劇場版アニメの経験を持つプロデューサーが所属しており、アニメーションMVをはじめ、ゲームのプロモーション映像やTV向けの短編アニメーションまで幅広くご提案が可能です。
また、アニメーションや映像制作に限らず、プロモーション全体の設計から企画~実制作までの対応が可能です。特に、アニメーションや漫画のような「ビジュアル表現から興味を換気してユーザーやーファンに価値ある体験」に結びつける施策を得意としております。
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