ARキャラクターの作成フローと費用の考え方
2023/07/13
今月のブログでは主にARについて取り上げてきました。
これまでの事例を振り返ると、人気作品のキャラクターや自社のオリジナルキャラクター等がARコンテンツに使われているケースが多く見受けられます。好きな場所でキャラクターと写真を撮れるコンテンツや、クイズやスタンプラリーで交流ができるコンテンツ等種類も様々です。今回のブログではこのARコンテンツに使われるキャラクターを作る際のポイントや制作フローと費用の考え方をご紹介します。
目次
ARとキャラクターの相性がいい理由
ARコンテンツには様々な種類がありますが、共通しているのは目の前の風景に画像や文字などを重ねて表示させるということです。特定の観光地や建物に対してガイドのように情報を表示させることや、フォトフレームのように写真を撮ることができます。
この場合、キャラクターを通して情報を伝えたり、UIに組み込まれたりすることで文字だけよりもユーザーが親しみやすく、分かりやすくなるのが特徴です。また、ターゲットが魅力的に思うデザインのキャラクター、特にアニメや漫画などの人気キャラクターはARコンテンツを使ってみたいと思わせる動機づけにも影響します。
ARキャラクターを制作するフロー
ARでキャラクターを活用する際には大きく2種類のパターンが考えられます。
1:新規でキャラクターを作成する
2:既存のキャラクターを活用する
ここでは種類別にキャラクターの作成フローをご紹介します。
新規でキャラクターを作成する場合
1.キャラクターの企画(コンセプト、ネーミング、設定等)
2.キャラクターデザイン(ラフデザイン~デザイン完成まで)
3.キャラクターのパターンを作成(ポーズ、表情のバリエーション等)
新規でキャラクターを作成する場合、AR内での使用方法を加味した企画・デザインを行うことがポイントです。例えばアニメーションさせる場合には、背中や後頭部のデザイン等も考慮して検討する必要があります。また、コンテンツ内でナビゲーター的な役割を果たす場合にはキャラクターの口調や特徴的な語尾等に関する設定も必要です。
既存のキャラクターを活用する場合
既存のキャラクターを活用する場合には「自社で保有しているキャラクター」なのか「他社のキャラクター」なのかで、工程が大きく異なります。
自社で保有しているキャラクター
自社のキャラクターを活用する場合にはARコンテンツの中身と照らし合わせて、活用できるデザイン素材を確認する必要があります。例えばARコンテンツ内で3DCGとして使用したいが、平面のデザインしか存在していない…という場合には新たに3DCGを制作しなければなりません。コンテンツに応じた必要素材を割り出して、制作を行います。
他社キャラクターの場合
人気アニメや漫画などのキャラクターとタイアップしたARコンテンツも近年増加しています。その場合には、違った観点でポイントを抑える必要があります。
・キャラクターの使用許諾を得る
・使用可能なキャラクター素材の確認
特に使用可能なキャラクター素材の確認は重要です。
ARコンテンツの中で使いたいポーズやパターンがある場合には、それが既に版権元が保有しているかどうかの確認を行います。仮に無い場合には、新たにポーズを描き起こす必要があり、制作期間と版元の許可と確認を加味したスケジューリングが求められます。
ARキャラクターの費用
ARキャラクターの費用の考え方に関しても、新規で制作する場合と既存のキャラクターで活用する場合で異なります。
新規でキャラクターを作成する費用
新規でキャラクターを作成する場合には大きく下記の項目の費用が発生します。
・キャラクター企画費(コンセプト、ネーミング、設定企画等)
・キャラクター制作費(ラフ、清書、ポーズバリエーション等)
・その他(進行管理費、使用される媒体や期間に応じた許諾費等)
キャラクターの企画のみは社内で行い、制作を外部の会社に依頼する場合や、その逆で企画部分を外部に委託する場合でも大きく費用は変動します。
制作費に関しても2Dのみの制作か、3DCGやアニメーションまで制作するかどうかでも異なります。ARコンテンツの企画を加味した制作を想定し、費用を算出することが重要です。
既存のキャラクターを活用する費用
既存のキャラクターを活用する場合には、キャラクターが既に完成しているため企画費を抑えることができます。既にARコンテンツに必要なポーズやデザインがある場合には制作費も抑えることは可能ですが、新たに作る場合には制作費が加算されます。
注意点としては、他社のキャラクターを活用する場合には許諾を得るためのライセンス費用が別途必要なことが挙げられます。キャラクターや版元、企画内容や展開される媒体によって異なりますので事前の確認が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回のブログではARキャラクターの作成フローと費用についての考え方をご紹介しました。
・新規でキャラクターを制作する場合
└ARコンテンツに応じた企画・デザインと、その制作を見越したスケジュール重要
└費用としてデザイン費用だけではなく企画費等も計上される
・既存のキャラクターを活用する場合:
└キャラクター素材を活かしつつ、ARコンテンツとして不足する場合は新たに制作
└他社のキャラクターを活用する場合はライセンス費用が必要
特に費用面に関しては、求められる企画やタッチやテイスト等のデザイン要素によって大きく変動します。また、他社のキャラクターのタイアップ時にもキャラクター毎にライセンスの考え方や使用可能な素材や、描き起こしの可否とその際の費用感も変動します。
制作フローや費用面では、以上の点を踏まえながら着手前にキャラクター作成に必要な要件や、要素をしっかりと洗い出した上で取り組むことが重要です。
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