ゲームPVの制作工程とは? ポイントを分かりやすく紹介
2023/09/26
先日のブログではゲームのプロモーション事例についてご紹介しました。そこで取り上げた手法の一つがプロモーション映像(以下、ゲームPV)です。
ゲームは映像や音声を組み合わせたメディアであり、その魅力を伝えるためには実際のプレイ画面や音楽を活用したゲームPVは有効な手段の一つと言えます。
今回のブログではこのゲームPVを実際に制作する工程についてご紹介します。ゲームならではポイントや注意点を始めとして、アクアスターが実際に手掛けたゲームPVもご紹介しますので併せてご覧ください。
ゲームPVの制作工程
ゲームPVの制作は事前のヒアリングや制作完了後のチェックなども重要です。今回はアクアスターがゲームPVの依頼を受けたと想定した前提で、下記のフローに沿ってご紹介させていただきます。
*案件によっては工程が前後することや変わることもございます。了承ください。
ヒアリング
まず始めに制作に必要な情報をヒアリングして、すり合わせを行います。
ここではヒアリングの際に重要な下記の確認事項を紹介します。
- 使用用途や媒体の確認
- コンセプトとターゲットの確認
- ゲームPVに使用可能な素材の確認
【使用用途や媒体の確認】
まず前提としてゲームPVの使用用途に関してすり合わせを行います。
使用用途としては発売前に断片的な情報を取り上げて興味を引く「ティザー広告」や、ゲームリリース前の事前登録の開始や予約開始の告知、ストーリーやキャラクターが追加されるイベントのプロモーション等の様々な用途が考えられます。
また、同時に公開される媒体に関しても確認します。テレビや動画SNSなど、媒体毎に求められる動画の仕様を考慮して制作する必要があるからです。
近年ではTikTokを初めとするショート動画で展開する場合も多く、その場合には映像の尺の制限や縦長の画角にする必要があり演出・構成に関しても注意が必要です。
【コンセプトとターゲットの確認】
前提となる条件をすり合わせた上で、ゲームPVで盛り込みたいコンセプトや演出への要望などを確認します。
同時に、このゲームPVで訴求したいターゲットについてもすり合わせていきます。年齢や職業といった属性に加えて、熱心なゲーマー向けかカジュアルに楽しむゲーマー向けか…といったゲームならではの要素についてもすり合わせていきます。
【ゲームPVに使用可能な素材の確認】
ゲームPVに使用することができるゲーム内の素材の確認も必要です。例えばゲームロゴなどの基本的なものから、ゲーム内映像やキャラクターのイラストデータが該当します。さらに、BGMやキャラクターの声といった音声に関する素材についても同様です。
既存の素材を活用できるかどうか、または新しく素材制作する必要があるかどうかをこの時点で確認し、次に行う提案の参考とします。
提案(企画案/見積もり)
ヒアリング内容を参考にして企画案と予算に関しての見積もりをご提案します。
企画に関しては映像の完成図として構成を企画書や絵コンテを提示したり、仮に編集した映像で提案したりする場合もあります。また、この企画内容をベースに制作に必要な予算を割り出します。演出上は必要だけれども、現時点でゲーム会社でも持っていない素材が必要な場合等にはそのデザイン費や撮影に係る費用が計上されます。
制作
ゲームPVの実制作ではさらに大きく以下の3つの工程で制作・進行します。
- 構成・台本の作成
- 素材制作
- 編集作業
1:構成・台本の作成
提案時にまとめた企画案を元に、映像の流れや演出内容を具体的にまとめた台本を作成します。この台本をベースにして映像に必要な素材を制作しますので、ゲーム会社の確認を取りながら台本を完成させます。
2:素材制作
次に、台本で確定した映像の内容に必要な素材の制作を行います。
【映像素材】
映像に表示される文字や画面を彩るデザイン素材を制作していきます。特にゲームのコンセプトやテイストとマッチさせることがポイントです。
また、素材としてゲーム内には無い映像を新たに制作することもあります。最近の事例ではキャラクターが登場する3DCGアニメーションや、声優や有名なタレントが出演する実写映像がTVCMと連動して制作される事例も見受けられます。
【音声素材】
ゲームPVに使用される音声素材の制作も必要です。ゲーム内のBGMや効果音等を利用することも多いため、既存の音声素材だけで完成することもあります。
一方、既存の音声素材だけではカバーできない素材として、説明のためのナレーション等が挙げられます。ゲーム内のキャラクターの声でナレーションする場合や、別途ナレーターの方が担当する場合もあり企画内容に応じて対応が必要です。
3:編集作業
必要な素材が完成したところで編集作業に移ります。ここでは台本の構成を元に、映像や音声を組み合わせていきます。実際に映像として組み合わせてみて、素材の違和感があったり、さらに必要な素材が発覚したりする場合には新たに素材を制作することもあります。
チェック/公開
映像が完成し、クライアントであるゲーム会社とのチェックを経て公開になります。
このチェックの段階では最初に設定した企画意図やコンセプトに合致しているかどうかの確認に加えて、実際に映像が流れる媒体での見え方なども確認します。
例えばスマホでの視聴も想定したゲームPVなのに、実際にスマホでみると小さくて読み辛い…といったことが無いように細かなチェックも必要です。
アクアスターのゲームPV制作事例
ここで実際にアクアスターが制作したゲームPVの事例を紹介します。
株式会社日本一ソフトウェアよりNintendo Switch™版として発売された『英雄伝説 零の軌跡:改』『英雄伝説 碧の軌跡:改』(日本ファルコム株式会社開発)のゲームPVを2パターン制作させていただきました。このゲームPVではその企画・構成から、編集やナレーションなどの音声周り含めて担当しています。
この同時発売した2タイトルはストーリー上でも繋がりのある作品のため、作品ごとのPVではなく、ストーリーやキャラクターの魅力を紹介する「第一弾」と戦闘などのゲームシステムの面白さを伝える「第二弾」の2パターンを制作した点がポイントになります。
今回は以前に発売されたタイトルのリニューアル版ということもあり、新規のユーザーに加えてリニューアル前のタイトルをプレイしたことがあるファンにも、新しい魅力が伝わるようにポイントを押さえながら紹介するゲームPVに仕上げました。
詳細に関してはこちらのページをご覧ください。
第一弾:ストーリーとキャラクターにフォーカス
第二弾:システム紹介にフォーカス
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はゲームPVの制作工程と事例についてご紹介しました。様々なゲームがリリースされている現在では他社タイトルと差別化するためのプロモーションの重要性が増しています。その中でも、ゲームPVは大きな役割を果たしていると言えます。
アクアスターでは広告業界で30年近く培った実績と経験をベースに、コンセプトや魅力を十二分に伝えるゲームPVの制作が可能です。また、様々なゲームのイラスト制作にも携わったスタッフが社内に在籍しているため、ゲームの魅力的な見せ方にも自信があります。ゲームPVを初め、アニメーションや実写映像などの映像制作でお困りの際には是非お気軽にお声がけください。
また、個々の制作物だけでなく、プロモーション全体の企画や施策の設計から運用にも対応しております。ゲームプロモーションの設計から制作物まで一気通貫で依頼したい、ゲームの現場を知っている会社にお願いしたい…というプロモーション担当者の方は是非お気軽にお声がけください!